言語

DGH 130

日本語

取扱説明書について

本取扱説明書について

  • ご使用前にこの取扱説明書をすべてお読みください。このことは、安全な作業と問題のない取扱いのための前提条件となります。
  • 本取扱説明書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。
  • 取扱説明書は常に製品とともに保管し、他の人が使用する場合には、製品と取扱説明書を一緒にお渡しください。

記号の説明

警告表示

警告表示は製品の取扱いにおける危険について警告するものです。以下の注意喚起語が使用されています:
危険
危険
  • この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる危険性がある場合に注意を促すために使われます。
警告
警告
  • この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる可能性がある場合に注意を促すために使われます。
注意
注意
  • この表記は、身体の負傷あるいは物財の損傷が発生する可能性がある場合に使われます。

本書の記号

本書では、以下の記号が使用されています:
Image alternative 使用前に取扱説明書をお読みください
Image alternative 本製品を効率良く取り扱うための注意事項や役に立つ情報
Image alternative リサイクル可能な部品の取扱い
Image alternative 工具およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません

図中の記号

図中では以下の記号が使用されています:
Image alternative この数字は本取扱説明書冒頭にある該当図を示しています
Image alternative 付番は図中の作業手順の順序に対応していて、本文の作業手順とは一致しない場合があります
Image alternative 概要図 には項目番号が付されていて、製品概要 セクションの凡例の番号に対応しています
Image alternative この記号は、製品の取扱いの際に特に注意が必要なことを示しています。

製品により異なる記号

製品に表示されている記号

製品には以下の記号が使用されています:
Image alternative 無線データ転送
Image alternative アイシールドを着用してください
Image alternative 毎分回転数
Image alternative 毎分回転数
Image alternative 定格回転数
Image alternative 無負荷回転数
Image alternative 直径
Image alternative 電気絶縁保護クラス II(二重絶縁)

製品情報

Hilti の製品はプロ仕様で製作されており、本体の使用、保守、修理を行うのは、認定を受けトレーニングされた人のみに限ります。これらの人は、遭遇し得る危険に関する情報を入手していなければなりません。製品およびアクセサリーの使用法を知らない者による誤使用、あるいは規定外の使用は危険です。
機種名および製造番号は銘板に表示されています。
  • 製造番号を以下の表に書き写しておいてください。ヒルティ代理店やサービスセンターへお問い合わせの際には、製品データが必要になります。
    製品データ
    機種名:
    DGH 130
    製品世代:
    01
    製造番号:

適合宣言

Image alternative
当社は、単独の責任において本書で説明している製品が有効な基準と標準規格に適合していることを宣言します。適合宣言書の複写は本書の末尾にあります。
技術資料は本書の後続の頁に記載されています:
Hilti Entwicklungsgesellschaft mbH | Zulassung Geräte | Hiltistraße 6 | 86916 Kaufering, DE

安全

電動工具の一般安全注意事項

Image alternative 警告事項 安全上の注意および指示事項をすべてお読みください。 これらを守らないと、感電、火災および/または重傷事故の危険があります。
安全上の注意および指示事項が書かれた説明書はすべて大切に保管してください。
安全上の注意で使用する用語「電動工具」とは、お手持ちの電動ツール(電源コード使用)およびバッテリーツール(コードレス)を指します。
作業環境に関する安全
  • 作業場はきれいに保ち、十分に明るくしてください。 ちらかった暗い場所での作業は事故を起こす恐れがあります。
  • 爆発の危険性のある環境(可燃性液体、ガスおよび粉じんのある場所)では電動工具を使用しないでください。 電動工具から火花が飛散し、粉じんや揮発性ガスに引火する恐れがあります。
  • 電動工具の使用中、子供や無関係者を作業場へ近づけないでください。 作業中に気がそらされると、本体のコントロールを失ってしまう恐れがあります。
電気に関する安全注意事項
  • 電動工具の接続プラグは電源コンセントにきちんと適合しなければなりません。 プラグは絶対に変更しないでください。 アースした電動工具と一緒にアダプタープラグを使用しないでください。 オリジナルのプラグと適切なコンセントを使用することにより、感電の危険を小さくすることができます。
  • パイプ、ラジエーター、電子レンジ、冷蔵庫などのアースされた面に体の一部が触れないようにしてください。 体が触れると感電の危険が大きくなります。
  • 電動工具を雨や湿気から保護してください。 電動工具に水が浸入すると、感電の危険が大きくなります。
  • 電動工具を持ち運んだり、吊り下げたり、コンセントからプラグを抜いたりするときは、必ず本体を持ち、電源コードを持ったり引っ張ったりしないでください。 電源コードを火気、オイル、鋭利な刃物、本体の可動部等に触れる場所に置かないでください。 コードが損傷したり絡まったりしていると、感電の危険が大きくなります。
  • 屋外工事の場合には、屋外専用の延長コードのみを使用してください。 屋外専用の延長コードを使用すると、感電の危険が小さくなります。
  • 湿った場所で電動工具を作動させる必要がある場合は、漏電遮断器を使用してください。 漏電遮断器を使用すると、感電の危険が小さくなります。
作業者に関する安全
  • 電動工具を使用の際には、油断せずに十分注意し、常識をもった作業をおこなってください。 疲れている場合、薬物、医薬品服用およびアルコール飲用による影響下にある場合には電動工具を使用しないでください。 電動工具使用中の一瞬の不注意が重傷の原因となることがあります。
  • 個人用保護具および保護メガネを常に着用してください。 けがに備え、電動工具の使用状況に応じた粉じんマスク、耐滑性の安全靴、ヘルメット、耳栓などの個人用保護具を着用してください。
  • 電動工具の不意な始動は避けてください。 電動工具を電源および/またはバッテリーに接続する前や本体を持ち上げたり運んだりする前に、本体がオフになっていることを必ず確認してください。 オン/オフスイッチが入っている状態で電動工具のスイッチに指を掛けたまま運んだり、電源に接続したりすると、事故の原因となる恐れがあります。
  • 電動工具のスイッチを入れる前に、必ず調節キーやレンチを取り外してください。 調節キーやレンチが本体の回転部に装着されたままでは、けがの原因となる恐れがあります。
  • 作業中は不安定な姿勢をとらないでください。 足元を安定させ、常にバランスを保つようにしてください。 これにより、万一電動工具が異常状況に陥った場合にも、適切な対応が可能となります。
  • 作業に適した作業着を着用してください。 だぶだぶの衣服や装身具を着用しないでください。 髪、衣服、手袋を本体の可動部に近づけないでください。 だぶだぶの衣服、装身具、長い髪が可動部に巻き込まれる恐れがあります。
  • 吸じんシステムの接続が可能な場合には、これらのシステムが適切に接続、使用されていることを確認してください。 吸じんシステムを利用することにより、粉じん公害を防げます。
電動工具の使用および取扱い
  • 無理のある使用を避けてください。 作業用途に適した電動工具を使用してください。 適切な電動工具の使用により、能率よく、スムーズかつ安全な作業が行えます。
  • スイッチに支障がある場合には、電動工具を使用しないでください。 スイッチで始動および停止操作のできない電動工具は危険ですので、修理が必要です。
  • 本体の設定やアクセサリーの交換を行う前や本体を保管する前には電源プラグをコンセントから抜くか、バッテリーを取り外してください。 この安全処置により、電動工具の不意の始動を防止することができます。
  • 電動工具をご使用にならない場合には、子供の手の届かない場所に保管してください。 電動工具に関する知識のない方、本説明書をお読みでない方による本体のご使用はお避けください 。未経験者による電動工具の使用は危険です。
  • 電動工具は慎重に手入れしてください。 可動部分が引っ掛かりなく正常に作動しているか、電動工具の運転に影響を及ぼす各部分が破損・損傷していないかを確認してください。 電動工具を再度ご使用になる前に、損傷部分の修理を依頼してください。 発生事故の多くは保守管理の不十分な電動工具の使用が原因となっています。
  • 先端工具は鋭利で汚れのない状態を保ってください。 お手入れのゆきとどいた先端工具を使用すると、作業が簡単かつ、スムーズになります。
  • 電動工具、アクセサリー、先端工具などは、それらの説明書に記載されている指示に従って使用してください。 その際、作業環境および用途に関してもよくご注意ください。 指定された用途以外に電動工具を使用すると危険な状況をまねく恐れがあります。
サービス
  • 電動工具の修理は必ず認定サービスセンターにお申し付けください。また、必ず純正部品を使用してください。 これにより電動工具の安全性が確実に維持されます。

研磨、紙やすり研磨、ワイアブラシを使用した作業、つや出しおよび切断研磨に共通する安全上の注意:

  • の電動工具は、グラインダーおよび紙やすりグラインダーとして使用することができます。 本体に関するすべての安全上の注意、注意事項、図、データに注意してください。 以下の注意事項を守らないと、感電、火災および/または重傷事故の発生する危険があります。
  • この電動工具は、ワイアブラシを使用しての作業、つや出しや切断研磨には適しません。 電動工具を所定の用途以外に使用すると危険な状況をまねき、負傷の原因となることがあります。
  • この電動工具用としてメーカーから指定および推奨されていないアクセサリーは使用しないでください。 そのようなアクセサリーはお使いの電動工具に単に固定できるだけで、安全な使用は保証されません。
  • 先端工具の許容回転数は、電動工具に記載された最高回転数よりも高くなければなりません。 許容回転数よりも速く回転するアクセサリーは、破損あるいは外れて飛び回る恐れがあります。
  • 先端工具の外径と厚さは電動工具の仕様に対応するものでなければなりません。 間違ったサイズの先端工具は十分に保護または制御できません。
  • ネジ式インサート付きの先端工具は、研磨スピンドルのネジに厳密に適合したものでなければなりません。 フランジにより取り付ける先端工具の場合は、先端工具の穴の直径がフランジの取付け部直径に適合している必要があります。 電動工具に確実に固定されていない先端工具は、回転が不安定になり、非常に激しい振動を起こして制御不能に陥る恐れがあります。
  • 損傷した先端工具は使用しないでください。 先端工具を使用する前に毎回、研磨ディスクに欠損や亀裂がないか、バッキングパッドに亀裂、摩耗、激しい損耗がないか、ワイアブラシに緩みや折れたワイアがないかをチェックしてください。 電動工具または先端工具を落とした場合は、損傷がないかを点検し、損傷のない先端工具を使用してください。 先端工具の点検および取り付け後は、作業者やその他の人員が先端工具の回転エリアに入らないようにして、本体を最高回転数で 1 分間作動させてください。 先端工具に損傷がある場合は、たいていこのテスト時間内に先端工具が折れます。
  • 個人保護用具を着用してください。 使用状況に応じて、フルフェースガード、アイシールドあるいは保護メガネを着用してください。 有効な場合は、防じんマスク、耳栓、保護手袋、作業材料の細かな剥離片や破片から身体を保護する特殊エプロンを着用してください。 さまざまな使用状況において異物の飛散が生じます。飛散する異物から目を保護してください。防じんマスクは、作業時に発生する粉じんを捕集するものでなくてはなりません。長時間大きな騒音にさらされていると、聴覚に悪影響が出る恐れがあります。
  • 作業者以外の人は作業場から安全な距離だけ遠ざけてください。 関係者は全員、作業場で個人保護用具を着用しなければなりません。 作業材料や折れた先端工具の破片が飛散して、作業場外の人も負傷する危険があります。
  • 隠れた電線や装置自体の電源コードに先端工具が接触する可能性のある作業を行う場合は、必ず電動工具の絶縁されたグリップを持ってください。 通電しているケーブルと接触すると、本体の金属部分にも電圧がかかり、感電の危険があります。
  • 回転する先端工具から電源コードを遠ざけてください。 本体が制御不能になった場合、電源コードが切断されたり巻き込まれたりして、回転する先端工具で手や腕を負傷する危険があります。
  • 必ず電動工具が完全に停止してから電動工具を置いてください。 電動工具を置いたときに先端工具が回転していると、電動工具が制御不能に陥る恐れがあります。
  • 電動工具を身体の脇に保持している間は本体を作動させないでください。 回転する先端工具に衣服が接触すると、衣服が巻き込まれて先端工具が身体に食い込む危険があります。
  • 電動工具の通気溝は定期的に清掃してください。 モーターブロワーが埃をハウジング内に引き込んで金属粉じんが大量に堆積すると、電気的な危険が発生する恐れがあります。
  • 可燃物の近くで電動工具を使用しないでください。 可燃物に火花が飛んで燃える可能性があります。
  • 冷却液が必要な先端工具は使用しないでください。 水やその他の冷却液を使用すると、感電が発生する可能性があります。
反動とそれに対する安全上の注意反動は、研磨ディスク、バッキングパッド、ワイアブラシなどの回転している先端工具が噛んだりブロックされたりしたことに起因する突発的な反応です。先端工具が噛んだりブロックされたりすると、回転している先端工具が突然停止します。これにより電動工具は、ブロックが生じた位置において制御されることなく先端工具の回転方向と反対の方向に加速されます。
例えば、研磨ディスクが作業材料の中で噛んだりブロックされたりすると、作業材料に入り込んだ研磨ディスクの縁部が引っかかって破損したり、反動が起きたりすることがあります。その際は、ブロックされた箇所でのディスクの回転方向により、研磨ディスクが作業者の方向やその逆方向に動きます。この場合研磨ディスクが折損することもあります。
電動工具の取り扱いが正しくないと、反動が生じます。反動は、以下に示すような適切な予防措置を取ることで防止することができます。
  • 電動工具はしっかりと支え、反動を受け止めることができるように身体と腕を構えます。 高速作動時の反力や反発モーメントを最大限制御できるように、常に補助グリップ(装備されている場合)を使用してください。 作業者は適切な安全処置を施すことにより反動を防止することができます。
  • 手を回転する先端工具から遠ざけてください。 反動で先端工具が手に向かって動く可能性があります。
  • 反動が生じた際に電動工具が動く領域から身体を遠ざけてください。 電動工具は、ブロックされた箇所において反動により研磨ディスクの動きと反対方向に動きます。
  • 特に角部や鋭い縁部などの領域では慎重に作業してください。先端工具が作業材料から跳ね返ったり、噛んだりしないようにしてください。 回転中の先端工具は、角部や鋭い縁部で、あるいはバウンドしたときに噛みやすくなります。その場合、電動工具が制御不能に陥ったり反動が生じたりします。
  • チェーンソーまたは歯付きソーブレードを使用しないでください。 この種の先端工具を使用すると、頻繁に反動が生じたり電動工具が制御不能になったりします。
研磨および切断研磨に特定の安全上の注意:
  • お使いの電動工具に許可された研磨ツールと、その研磨ツール専用の保護カバーのみを使用してください。 お使いの電動工具用ではない研磨ツールは、絶縁が十分でないことがあり安全ではありません。
  • フック状の研磨ディスクは、研磨面が保護カバー端部の高さより突出しないように取り付ける必要があります。 誤まって保護カバー端部の高さより突出して取り付けられた研磨ディスクは十分に保護できません。
  • 保護カバーは確実に電動工具に取り付けられていて、最大限の安全性を確保するために、グラインダー本体の最も小さい部品を作業者が確認できるように調整されていなければなりません。 保護カバーは、作業者を破片、誤ってグラインダー本体と接触すること、あるいは衣服に着火する可能性のある火花から保護します。
  • 研磨ツールは必ず推奨された用途でのみ使用してください。 例: カッティングディスクのサイド面で研磨しないでください。 カッティングディスクはディスクの縁部で材料を切断するように規定されています。この研磨ツールへ横方向の力を加えるとツールが折れる可能性があります。
  • テンションフランジは、必ずサイズと形状が選択した研磨ディスクに合った損傷していないものを使用してください。 適切なフランジは研磨ディスクをしっかり支え、ディスク破損の危険を抑えます。カッティングディスク用のフランジは他の研磨ディスク用のフランジと異なることがあります。
  • 大型電動工具の摩耗した研磨ディスクは使用しないでください。 大型電動工具の研磨ディスクは小型電動工具の高回転数には適合せず、破損の恐れがあります。
紙やすり研磨に特定の安全上の注意:
  • サイズを超過した研磨紙を使用しないでください。研磨紙サイズに関するメーカー指示に従ってください。 バッキングパッドからはみ出た研磨紙は、怪我の原因となったり、動作停止、研磨紙の破れ、または反動を引き起こすことがあります。

その他の安全上の注意

作業者に関する安全
  • 本体は必ず両手でグリップを掴んで確実に保持してください。
  • アースした部品に体が触れることのないようにしてください。
  • 本体を著しく粉じんに汚れている環境で使用しないでください。
  • 火傷および切創事故の可能性があります。電動工具を扱う際、あるいは先端工具を交換する際には保護手袋を着用してください。
  • 耳栓を着用してください。騒音により、聴覚に悪影響が出る恐れがあります。
  • 作業場の良好な換気に注意し、必要に応じてそれぞれの粉じんに適した防じんマスクを着用してください。作業場の換気が十分でないと、粉じんによる汚染で健康を損なう恐れがあります。
  • 常に集じん装置や適切な可動集じん装置を使用してください。含鉛塗料、特定の種類の木材、コンクリート/石材、石英を含む岩石、鉱物および金属などの母材から生じた粉じんは、健康を害する恐れがあります。

製品の説明

正しい使用

本書で説明されている製品は、鉱物母材を乾式研磨および精密研磨するための電動ダイヤモンドグラインダーです。ダイヤモンドグラインダーは、必ず吸じん装置と組み合わせて使用してください。

概要

Image alternative
  1. 吸じん装置接続ピース
  2. スピンドルロックボタン
  3. ON/OFF スイッチ
  4. 保護カバー
  5. セグメント開口部調整レバー
  6. 保護カバーの高さ調整
  7. Keyless クイッククランピングナット
  8. ダイヤモンドカップホイール
  9. サポートフランジ
  10. スピンドル
  11. 精密研磨用研磨パッド
  12. 研磨パッドキャッチ
  13. 回転数調整つまみ

本体標準セット構成品

グラインダー、取扱説明書、 Keyless クイッククランピングナット、およびフランジ。
安全な作動のために、必ず純正のスペアパーツと消耗品を使用してください。本製品向けに弊社が承認したスペアパーツ、消耗品およびアクセサリーは、弊社営業担当または Hilti Store にお問い合わせいただくか、あるいは www.hilti.group | USA: www.hilti.com でご確認ください。

始動電流制限

電子的な始動電流制限が働くことにより、電源ヒューズが溶断しない程度まで始動電流が抑制されます。これによって本体の急な始動が回避されます。

安定回路/回転数制御回路

電子式回転数制御は、アイドリング時から負荷時までの回転数をほぼ一定に保ちます。このことは、一定の作業回転数による理想的な加工が可能なことを意味します。

Active Torque Control(ATC)

電子回路がディスクの噛み込みの危険を検知し、本体をオフにしてそれ以上スピンドルが回転しないようにします。
ATC システムが作動した場合は、本体を再始動してください。これには ON/OFF スイッチから指を放し、再度スイッチをオンにしてください。
ATC システムが故障していると、電動工具の回転数とトルクは大幅に低減します。 Hilti サービスセンターに本体の点検を依頼してください。

再始動ロック

停電の後、本体は ON/OFF スイッチがロックされていると自動的には始動しません。ON/OFF スイッチを一旦オフにしてから改めて押す必要があります。

温度感応本体保護

温度感応モーター保護は消費電流およびモーターの加熱をモニターして、本体を加熱から保護します。
接触圧が高すぎてモーターが過負荷になると、本体の出力が著しく低下するか、本体が動作を停止することがあります。本体の停止は回避する必要があります。本体の許容過負荷値は決まった値ではなく、モーター温度に左右されます。

Keyless

本製品は、カップホイールを工具なしで取り付け/取り外すための Keyless システムを備えています。

製品仕様

定格電圧、定格電流、周波数および/または定格電力については、国別の銘板でご確認ください。
発電機または変圧器を使用しての作業の場合は、それらは本体の銘板に記載されている定格電力より 2 倍以上大きな出力がなければなりません。変圧器または発電機の作動電圧は、常に本体の定格電圧の +5 %...-15 % の範囲になければなりません。

DGH 130
重量
2.54 kg
定格回転数
12,000/min
回転数(制御)
3,000/min … 8,700/min
ディスク直径
130 mm
ディスク厚
4 mm

騒音および振動値について(EN 62841 準拠)

本説明書に記載されているサウンドプレッシャー値および振動値は、規格に準拠した測定方法に基づいて測定したものです。電動工具を比較するのにご使用いただけます。曝露値の暫定的な予測にも適しています。
記載されているデータは、電動工具の主要な使用方法に対する値です。電動工具を他の用途で使用したり、異なる先端工具を取り付けて使用したり、手入れや保守が十分でないまま使用した場合には、データが異なることがあります。このような相違により、作業時間全体で曝露値が著しく高くなる可能性があります。
曝露値を正確に予測するためには、本体のスイッチをオフにしている時間や、本体が作動していても実際には使用していない時間も考慮しなければなりません。このような相違により、作業時間全体で曝露値が著しく低くなる可能性があります。
作業者を騒音および/または振動による作用から保護するために、他にも安全対策を立ててください(例:電動工具および先端工具の手入れや保守、手を冷やさないようにする、作業手順の編成)。
騒音について
サウンドパワーレベル (LWA)
96.3 dB(A)
サウンドパワーレベルの不確実性 (KWA)
3 dB(A)
排出サウンドプレッシャーレベル (LpA)
85.3 dB(A)
サウンドプレッシャーレベルの不確実性 (KpA)
3 dB(A)
振動について
ダイヤモンドカップホイールの排出振動値 (ah)
3.6 m/s²
精密研磨の排出振動値 (ah)
3.1 m/s²
不確実性 (K)
1.5 m/s²

作業準備

注意
負傷の危険! 製品は意図せず作動することがあります。
  • 本体の設定やアクセサリーの交換を行う前に電源プラグを抜いてください。
本書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。

先端工具を Keyless クイッククランピングナットで取り付ける

注意
損傷したクイッククランプスクリューによる損傷および負傷の危険Keyless クイッククランプスクリュー Keyless は、強く締め付けすぎると破損することがあります。
  • クイッククランプスクリューKeyless を締め付ける際は、決して工具を使用しないでください。必ず手で締め付けてください。
必ず、回転数に対応した許可されている先端工具を使用してください、少なくとも本体に記載されている定格回転数に対応した先端工具を使用してください。
  1. 本体をスイッチオフにします。
  2. 電源プラグをコンセントから抜きます。
  3. テンションフランジとクイッククランピングナットを清掃してください。
  4. テンションフランジをスピンドルに取り付けます。
  5. 先端工具を取り付けます。
  6. スピンドルロックボタンを押して、その状態を保ちます。
  7. Keyless クイッククランピングナットをねじ込んで先端工具の上にのっている状態にし、力を入れてクイッククランピングナットを締め付けます。
  8. 続いてスピンドルロックボタンから指を放します。

先端工具を Keyless クイッククランピングナットで取り外す

  1. 本体をスイッチオフにします。
  2. 電源プラグをコンセントから抜きます。
  3. スピンドルロックボタンを押して、その状態を保ちます。
  4. Keyless クイッククランピングナットを緩めるには、手で反時計方向に回します。
  5. スピンドルロックボタンから指を放して先端工具を取り外します。

保護カバーを調整する

前提条件: グラインダーがオフにされている。
  1. グラインダーを研磨ディスクの上に置きます。
  2. 高さ調整で高さを調整します。
    • 最適な高さ: プレートと作業面との間隔が約 1mm。
  3. コーナー部に沿って作業する場合は、保護カバーのセグメント開口部を希望の位置に回してください。
  4. コーナー部に沿って作業した後には、セグメント開口部を再び閉じてください。

作業

スイッチのオン/オフ

スイッチオン

  1. 電源プラグをコンセントに差し込みます。
  2. ON/OFF スイッチの後部を押します。
  3. ON/OFF スイッチを前方にスライドさせます。
  4. ON/OFF スイッチをロックします。
    • モーターが作動します。

スイッチオフ

  • ON/OFF スイッチの後部を押します。
    • ON/OFF スイッチはオフ位置になりモーターが停止します。

新しいダイヤモンドカップホイールで試験運転を行う

注意
負傷の危険! 損傷した研磨ディスクは外れることがあります。
  • 研磨ディスクは、衝撃を与えたり、グリスなどを付着させたりしないでください。
  • 振動する研磨ディスクは使用しないでください。
  • グラインダーを 1 分間以上負荷なしで作動させます。

研磨

  1. グラインダーを建設工事用吸じん装置に接続します。
  2. 本体を作業面から持ち上げます。
  3. 本体をオンにします。
    • 本体が連続動作モードで作動します。
  4. ご希望の回転数に調整します。
    • ダイヤモンドカップホイールによる研磨には威力設定 3...6 を使用してください。威力設定 6 では研磨量が最大になります。
    • 精密研磨には威力設定 1...2 を使用してください。威力設定 1 では本体をより厳密に制御することができ、精密な研磨結果を達成することができます。
  5. 先端工具を取り付けた本体を完全に立てて、前後に動かします。
  6. 適度な力で作業し、本体を母材へと押し込まないようにしてください。

手入れと保守

警告
感電による危険! 電源プラグをコンセントに接続した状態で手入れや保守を行うと、重傷事故および火傷の危険があります。
  • 手入れや保守作業の前に、必ず電源プラグをコンセントから抜いてください。
手入れ
  • 強固に付着した汚れは慎重に除去してください。
  • 通気溝を乾いたブラシで入念に清掃してください。
  • ハウジングは必ず軽く湿らせた布で清掃してください。シリコンを含んだ清掃用具はプラスチック部品をいためる可能性があるので使用しないでください。
保守
警告
感電による危険! 電気部品の誤った修理は、重傷事故および火傷の原因となることがあります。
  • 電気部品の修理を行うことができるのは、訓練された修理スペシャリストだけです。
  • 目視確認可能なすべての部品について損傷の有無を、操作エレメントについては問題なく機能することを定期的に点検してください。
  • 損傷および/または機能に問題のある場合は、本製品を使用しないでください。直ちに Hilti サービスセンターに修理を依頼してください。
  • 手入れおよび保守作業の後は、すべての安全機構を取り付けて機能を点検してください。
安全な作動のために、必ず純正のスペアパーツと消耗品を使用してください。本製品向けに弊社が承認したスペアパーツ、消耗品およびアクセサリーは、弊社営業担当または Hilti Store にお問い合わせいただくか、あるいは www.hilti.group でご確認ください。

プレートを交換する

プレートが摩耗した場合には交換します。
  1. 先端工具を Keyless クイッククランピングナットで取り外します。
  2. プレートを保護カバーから引き抜きます。必要な場合にはペンチを使用してください。
  3. 新しいプレートを、ロックするまで保護カバーの溝に押し込みます。
  4. 先端工具を Keyless クイッククランピングナットで取り付けます。

搬送および保管

  • 電動工具は常に電源プラグを外して保管してください。
  • 本体は、乾燥している場所に、子供や権限のない人が手を触れることのないようにして保管してください。
  • 電動工具を長距離にわたって搬送したり長期にわたって保管した後には、使用の前に損傷がないかチェックしてください。

故障時のヒント

この表に記載されていない、あるいはご自身で解消することのできない故障が発生した場合には、弊社営業担当または Hilti サービスセンターにご連絡ください。
故障
考えられる原因
解決策
本体が始動しない。
主電源が供給されていない。
  • 他の電動工具を接続して機能を点検する。
電源コードまたはプラグの故障。
  • 修理スペシャリストに電源コードおよびプラグの点検を依頼し、必要な場合には交換する。
カーボンの摩耗。
  • 修理スペシャリストに本体の点検を依頼し、必要な場合にはカーボンを交換する。
本体が作動しない。
本体の過負荷。
  • ON/OFF スイッチから指を放し、改めてスイッチを操作する。続いて本体を約 30 秒間アイドリングさせる。
本体がフルパワーにならない。
延長コードの導体断面積が不十分。
  • 十分な導体断面積を持つ延長コードを使用する。
ギアハウジングの温度が高い。
ブレーキ間隔が短い。
  • 本体が冷めるまでアイドリングさせる。

廃棄

Image alternative Hilti 製品の大部分の部品はリサイクル可能です。リサイクル前にそれぞれの部品は分別して回収されなければなりません。多くの国で Hilti は、古い電動工具をリサイクルのために回収しています。詳細については弊社営業担当または Hilti 代理店・販売店にお尋ねください。
Image alternative
  • 電動工具、電子機器およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません!

RoHS(有害物質使用制限に関するガイドライン)

Image alternative
下記のリンクより、有害物質を記載した表を確認できます:qr.hilti.com/r7650029。
本書の最終ページに RoHS 表にリンクした QR コードがあります。

メーカー保証

  • 保証条件に関するご質問は、最寄りの Hilti 代理店・販売店までお問い合わせください。