DD 150-U
オリジナル取扱説明書
文書について
本書について
- ご使用前に本書をすべてお読みください。このことは、安全な作業と問題のない取扱いのための前提条件となります。
- 本書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。
- 取扱説明書は常に製品とともに保管し、他の人が使用する場合には、製品と取扱説明書を一緒にお渡しください。
記号の説明
警告表示
警告表示は製品の取扱いにおける危険について警告するものです。以下の注意喚起語が使用されています:本書の記号
本書では、以下の記号が使用されています:使用前に取扱説明書をお読みください |
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本製品を効率良く取り扱うための注意事項や役に立つ情報 |
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リサイクル可能な部品の取扱い |
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工具およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません |
図中の記号
図中では以下の記号が使用されています:この数字は本取扱説明書冒頭にある該当図を示しています |
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付番は図中の作業手順の順序に対応していて、本文の作業手順とは一致しない場合があります |
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概要図 には項目番号が付されていて、製品概要 セクションの凡例の番号に対応しています |
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この記号は、製品の取扱いの際に特に注意が必要なことを示しています。 |
製品に表示されている記号
義務表示
製品には以下の義務表示が使用されています:アイシールドを着用してください |
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保護ヘルメットを着用してください |
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耳栓を着用してください |
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保護手袋を着用してください |
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安全靴を着用してください |
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防じんマスクを着用してください |
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使用前に取扱説明書をお読みください |
ステータス表示
製品には以下の記号が使用されています:盗難防止インジケーター |
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パワーインジケーター |
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サービスインジケーター |
製品により異なる記号
製品には以下の記号が使用されている場合があります:クレーンによる搬送禁止 |
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盗難防止システム搭載 |
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電流 |
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電圧 |
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交流 |
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電力 |
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周波数 |
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無負荷回転数 |
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直径 |
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ミリメートル |
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毎分回転数 |
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無線データ転送 |
注意事項表示
ドリルスタンド、ベースプレートおよびダイヤモンドコアドリルに表示ドリルスタンドおよびバキュームベースプレートに表示 上 :バキュームベースプレートを接続して水平方向の穿孔作業をする場合には、ドリルスタンドを固定させるための付加的な措置を施さなければなりません。 下 :ドリルスタンドを使用した上向きの穿孔作業をする場合には、バキュームベースプレートを使用してはなりません。 |
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ダイヤモンドコアドリルに表示 湿式穿孔での上向きの施工時には、湿式バキュームクリーナーに接続した水処理システムを必ず使用してください。 |
製品情報
製品はプロ仕様で製作されており、その使用、保守、修理を行うのは、認定を受けトレーニングされた人のみに限ります。これらの人は、遭遇し得る危険に関する情報を入手していなければなりません。製品およびアクセサリーの使用法を知らない者による誤使用、あるいは規定外の使用は危険です。機種名および製造番号は銘板に表示されています。
- 製造番号を以下の表に書き写しておいてください。ヒルティ代理店やサービスセンターへお問い合わせの際には、製品データが必要になります。
製品データダイヤモンドコアドリル DD 150-U 製品世代: 02 製造番号:
適合宣言
当社は、単独の責任において本書で説明している製品が有効な基準と標準規格に適合していることを宣言します。適合宣言書の複写は本書の末尾にあります。技術資料は本書の後続の頁に記載されています:
Hilti Entwicklungsgesellschaft mbH | Zulassung Geräte | Hiltistraße 6 | 86916 Kaufering, DE
安全
電動工具の一般安全注意事項
警告事項 本電動工具に付属のすべての安全上の注意、指示事項、図、および製品仕様をお読みください。 以下の指示を守らないと、感電、火災および/または重傷事故の危険があります。安全上の注意および指示事項が書かれた説明書はすべて大切に保管してください。
安全上の注意で使用する用語「電動工具」とは、お手持ちの電動ツール(電源コード使用)またはバッテリーツール(コードレス)を指します。
作業環境に関する安全
- 作業場はきれいに保ち、十分に明るくしてください。 ちらかった暗い場所での作業は事故の原因となります。
- 爆発の危険性のある環境(可燃性液体、ガスおよび粉じんのある場所)では電動工具を使用しないでください。 電動工具から火花が飛散し、粉じんや揮発性ガスに引火する恐れがあります。
- 電動工具の使用中、子供や無関係者を作業場へ近づけないでください。 作業中に気がそらされると、本体のコントロールを失ってしまう恐れがあります。
- 電動工具の接続プラグは電源コンセントにきちんと適合しなければなりません。 プラグは絶対に変更しないでください。 保護接地した電動工具と一緒にアダプタープラグを使用しないでください。 オリジナルのプラグと適切なコンセントを使用することにより、感電の危険を小さくすることができます。
- パイプ、ラジエーター、電子レンジ、冷蔵庫などのアースされた面に体の一部が触れないようにしてください。 体が触れると感電の危険が大きくなります。
- 電動工具を雨や湿気から保護してください。 電動工具に水が浸入すると、感電の危険が大きくなります。
- 電動工具を持ち運んだり、吊り下げたり、コンセントからプラグを抜いたりするときは、必ず本体を持ち、電源コードを持ったり引っ張ったりしないでください。 電源コードを火気、オイル、鋭利な刃物、可動部等に触れる場所に置かないでください。 電源コードが損傷したり絡まったりしていると、感電の危険が大きくなります。
- 屋外工事の場合には、必ず屋外専用の延長コードを使用してください。 屋外専用の延長コードを使用すると、感電の危険が小さくなります。
- 湿った場所で電動工具を作動させる必要がある場合は、漏電遮断器を使用してください。 漏電遮断器を使用すると、感電の危険が小さくなります。
- 電動工具を使用の際には、油断せずに十分注意し、常識をもった作業をおこなってください。 疲れている場合、薬物、医薬品服用およびアルコール飲用による影響下にある場合には電動工具を使用しないでください。 電動工具使用中の一瞬の不注意が重傷の原因となることがあります。
- 個人用保護具および保護メガネを常に着用してください。 負傷の危険を低減するために、電動工具の使用状況に応じた粉じんマスク、耐滑性の安全靴、ヘルメット、耳栓などの個人用保護具を着用してください。
- 電動工具の意図しない始動を防止して下さい。 電動工具を電源および/またはバッテリーに接続する前や本体を持ち上げたり運んだりする前に、本体がオフになっていることを必ず確認してください。 オン/オフスイッチが入っている状態で電動工具のスイッチに指を掛けたまま運んだり、電源に接続したりすると、事故の原因となる恐れがあります。
- 電動工具のスイッチを入れる前に、必ず調節キーやレンチを取り外してください。 調節キーやレンチが本体の回転部に装着されたままでは、けがの原因となる恐れがあります。
- 作業中は不安定な姿勢をとらないでください。 足元を安定させ、常にバランスを保つようにしてください。 これにより、万一電動工具が異常状況に陥った場合にも、適切な対応が可能となります。
- 作業に適した作業着を着用してください。 だぶだぶの衣服や装身具を着用しないでください。 髪、衣服、手袋を本体の可動部に近づけないでください。 だぶだぶの衣服、装身具、長い髪が可動部に巻き込まれる恐れがあります。
- 吸じんシステムの接続が可能な場合には、これらのシステムが適切に接続、使用されていることを確認してください。 吸じんシステムを利用することにより、粉じん公害を防げます。
- 電動工具の取扱いに熟練している場合にも、正しい安全対策を遵守し、電動工具に関する安全規則を無視しないでください。 不注意な取扱いは、ほんの一瞬で重傷事故を招くことがあります。
- 無理のある使用を避けてください。 作業用途に適した電動工具を使用してください。 適切な電動工具の使用により、能率よく、スムーズかつ安全な作業が行えます。
- スイッチが故障している場合には、電動工具を使用しないでください。 スイッチで始動および停止操作のできない電動工具は危険ですので、修理が必要です。
- 本体の設定やアクセサリーの交換を行う前や本体を保管する前には電源プラグをコンセントから抜き、および/または脱着式のバッテリーを取り外してください。 この安全処置により、電動工具の意図しない始動を防止することができます。
- 電動工具をご使用にならない場合には、子供の手の届かない場所に保管してください。 電動工具に関する知識のない方、本説明書をお読みでない方による本体のご使用は避けてください。 未経験者による電動工具の使用は危険です。
- 電動工具とアクセサリーは慎重に手入れしてください。 可動部分が引っ掛かりなく正常に作動しているか、電動工具の運転に影響を及ぼす各部分が破損・損傷していないかを確認してください。 電動工具をご使用になる前に、損傷部分の修理を依頼してください。 事故の多くは保守管理の不十分な電動工具の使用が原因となっています。
- 先端工具は鋭利で汚れのない状態を保ってください。 お手入れのゆきとどいた先端工具を使用すると、作業が簡単かつ、スムーズになります。
- 電動工具、アクセサリー、先端工具などは、それらの説明書に記載されている指示に従って使用してください。 その際は、作業環境および用途についてもご注意ください。 指定された用途以外に電動工具を使用すると危険な状況をまねく恐れがあります。
- グリップとグリップ面は乾燥した清潔な状態に保ち、オイルやグリスの付着がないようにしてください。 グリップやグリップ面が滑りやすい状態になっていると、予期していない状況が発生した際に電動工具を安全に使用/制御できません。
- 電動工具の修理は必ず認定サービスセンターにお申し付けください。また、必ず純正部品を使用してください。 これにより電動工具の安全性が確実に維持されます。
ダイヤモンドドリルに関する安全上の注意
- 水を使用する必要がある穿孔作業を行う際は、作業領域から水を除去するか、あるいは水を受ける容器を使用してください。 このような事前処置により作業領域を乾燥した状態に保ち、感電の危険を低減します。
- 隠れた電線や装置自体の電源コードに先端工具が接触する可能性のある作業を行う場合は、絶縁されたグリップ面を掴んで電動工具を使用してください。 先端工具が通電状態の配線と接触すると電動工具の金属部分にも電圧がかかり、感電の危険があります。
- ダイヤモンドコアドリルによる穿孔の際は耳栓を着用してください。 騒音により、聴覚に悪影響が出る恐れがあります。
- 先端工具がブロックした場合は、それ以上先端工具を送ることをしないで電動工具をオフにします。 先端工具が噛んだことの原因を突き止め、その原因を取り除いてください。
- 作業材料に食い込んでいるダイヤモンドドリルを再スタートする際は、スイッチをオンにする前に先端工具が問題なく回転するか確認してください。 先端工具は噛んでいると回転せず、そのため工具の過負荷、あるいはダイヤモンドドリルが作業材料から外れる原因となることがあります。
- アンカーおよびネジによりドリルスタンドを作業材料に固定する際は、使用するアンカー具が機械の使用中それを保持できるものであることを確認してください。 作業材料が抵抗力のないものあるいは多孔性のものである場合は、アンカーが抜けてドリルスタンドが作業材料から外れる可能性があります。
- 壁面あるいは天井を貫通させて穿孔作業を行う場合は、反対側の作業領域およびそこにいる人員に危険が及ぶことがないか、注意してください。 コアビットが穿孔穴から突出して、コアが反対側に落下する可能性があります。
- この工具は、水を供給しての上向き穿孔には使用しないでください。 電動工具に水が浸入すると、感電の危険が大きくなります。
その他の安全上の注意
作業者に関する安全- 本体の加工や改造は絶対に行わないでください。
- グリップ表面は乾燥させ、清潔に保ち、オイルやグリスで汚さないようにしてください。
- サイドハンドルが正しく取り付けられ、しっかりと固定されていることを確認してください。本体とグリップを常に両手でしっかりと保持してください。
- 電動工具を取り付ける前にサポート装置を正しく取り付けてください。 ドリルスタンドと電動工具が倒れないようにするために正しく組み立てることが重要です。
- 電動工具は、使用する前にサポート装置に確実に固定してください。 電動工具がサポート装置からすべって位置がずれると、工具を制御できなくなる危険があります。
- サポート装置は、しっかりとした平坦で水平の面に設置してください。 サポート装置がずれたりあるいは不安定だと、電動工具を均等かつ確実にガイドできなくなる危険があります。
- 設置面の状態を点検してください。 設置面の状態が荒いと固定力が低下する危険があります。カバーや結合具は作業中に緩む可能性があります。
- サポート装置に過大な負荷をかけないでください、またサポート装置を梯子あるいは足場として使用しないでください。 サポート装置に過大な負荷をかけたりあるいはその上に立つと、サポート装置の重心が上方へとずれて転倒する危険があります。
- 休憩を取って緊張をほぐし、指を動かして血の巡りを良くするように心がけてください。
- 本体は、体の弱い人が指示を受けずに使用するには向いていません。本体は子供の手が届かないところに保管してください。
- 回転部分には手を触れないでください。 本体の電源は必ず作業場で入れてください。 回転部分、特に回転している先端工具は負傷の原因となります。
- 作業中は常に電源コード、延長コード、集じん機ホースおよびウォーターホースが本体の背後にくるようにしてください。 これにより、電源コードやホースによる作業中の落下の危険を低減することができます。
- ノロに皮膚が触れないようにしてください。
- 含鉛塗料、特定の種類の木材、鉱物、金属などの母材から生じた粉じんは、健康を害する恐れがあります。作業者や近くにいる人々が粉じんに触れたり吸い込んだりすると、アレルギー反応や呼吸器疾患を起こす可能性があります。カシやブナ材などの特定の粉じんは、特に木材処理用の添加剤(クロム塩酸、木材保護剤)が使用されている場合、発ガン性があるとされています。できるだけ有効な集じん装置を使用してください。 これには、本電動工具に適した Hilti 推奨の木材および/または鉱物粉じん用可動集じん装置を使用してください。 作業場の換気に十分配慮してください。 フィルタークラス P2 の防じんマスクの着用をお勧めします。 処理する母材について、各国で効力を持つ規定を遵守してください。
- 作業材料を固定します。 作業材料を締め付ける時は、クランプあるいは万力を使用してください。 この方が手で押さえるよりも確実であり、また本体の操作に両手を自由に使うことができます。
- 先端工具がチャック機構に適合し、チャック内にしっかりと固定されていることを確認してください。
- 停電の際には、本体のスイッチを切り、電源プラグを抜いてください。 これで、再び通電した時に本体が不意に始動するのを防ぐことができます。
- 作業を開始する前に、作業場に埋設された電線、ガス管や水道管がないかを金属探知機などで調査してください。 例えば、作業中に誤って先端工具が電線に触れると、本体の金属部分とケーブルが通電する可能性があります。この場合、感電による重大な事故が発生する危険があります。
- 本体を作動させる場合は、必ずはいっしょに納品された漏電遮断器を使用してください(漏電遮断器のない装置は決して絶縁変圧器なしで使用しないでください)。ご使用前には毎回、漏電遮断器を点検してください。
- 本体の電源コードを定期的に点検し、コードに損傷がある場合は認定を受けた修理スペシャリストに交換を依頼してください。 電動工具の電源コードが損傷した場合は、専用の承認された交換用電源コードと交換してください。交換用電源コードはヒルティサービスセンターにご注文ください。 延長コードを定期的に点検し、損傷がある場合は交換してください。 作業中、損傷した電源コード、延長コードには触れないでください。 電源プラグをコンセントから抜きます。 損傷した電源コードや延長コードは感電の原因となり危険です。
- 壁を穿孔して貫通させる場合は作業領域を壁の裏側より支持してください。母材またはコアが後方に落下する可能性があります。天井を穿孔して貫通させる場合は作業領域を下方より支持してください。母材またはコアが落下する可能性があります。
- 湿式穿孔での上向きの施工時には、湿式バキュームクリーナーに接続した水処理システムを必ず使用してください。
- 上向きの施工時には、バキュームによる固定は禁止されています。
- バキュームベースプレート(アクセサリー)を接続して水平方向の穿孔作業をする場合には、必ずドリルスタンドを固定させるための付加的な措置を施してください。
- ベースプレートの調整作業を行う際には、衝撃の大きな工具(ハンマーなど)を使用しないでください。
- 作業場の換気に十分配慮してください。 作業場の換気が十分でないと、粉じんによる汚染で健康を損なう恐れがあります。
- 穿孔作業は現場監督者の許可を得て行ってください。 建物およびその他の構造物への穿孔作業、特に鉄筋または鉄骨梁の除去は静力学に影響を及ぼします。
- 屋外での作業の場合は、ゴム製の保護手袋および滑り止めのついた履き物の着用をお薦めします。
- ダイヤモンドコアドリルおよびダイヤモンドコアビットは重いので注意してください。身体の一部を挫傷する危険があります。本体の使用中は、作業者および現場で直近に居合わせる人々は保護メガネ、保護ヘルメット、耳栓、保護手袋、安全靴および防じんマスクを着用しなければなりません。
製品の説明
各部名称および操作エレメント
- 洗浄/サクションヘッド
- 水流計
- サイドハンドル
- 給水コック
- 給水コネクター
- ギア選択スイッチ
- ギア部
- モーター
- ON/OFF スイッチ
- グリップ
- 盗難防止インジケーター(オプション)
- サービスインジケーター
- パワーインジケーター
- カーボンブラシカバー
- 漏電遮断器付き電源コード
- 銘板
- インターフェースプレート
- 接続ネジ(洗浄/サクションヘッド)
- カバー(洗浄/サクションヘッド)
- 吸入接続部
- チャック
ドリルスタンド
- グリップ
- コラム
- キャリッジ
- キャリッジロック機構
- 銘板
- バキュームリリースバルブ
- バキュームホース
- バキュームシール
- ベースプレート
- 圧力ゲージ
- レベリングインジケーター
- 調整レバー
- レベル調整スクリュー
- ポジションインジケーター
- デプスゲージ
- ロックボルト
- キャリッジクリアランス調整ネジ
- ストッパーネジ
- ケーブルブラケット
アクセサリー
- クロスグリップ
- レバー
- エキセン
- クランピングスクリュー
- デプスゲージ
- ウォーターコレクター
- ドリルソケット
- ドリルソケット用アダプター
- シール
- 本体接続部
- ホルダー
- ウォーターコレクター
- シール
- ジャックスクリュー
- ホイールアセンブリー
正しい使用
本書で説明している製品は、電動ダイヤモンドコアドリルです。本製品は、(鉄筋の入った)鉱物母材への手持ちによる乾式穿孔での貫通穴穿孔および非貫通穴穿孔と、スタンド支持による湿式穿孔での貫通穿孔および非貫通穿孔のためのものです。
本書で説明している製品はプロ仕様で製作されており、使用、保守、修理を行うのは、認定、訓練された人のみに限ります。これらの人は、遭遇し得る危険に関する情報を入手していなければなりません。本書で説明している製品およびそのアクセサリーのトレーニングを受けていない者による誤使用、あるいは規定外の使用は危険です。- 本体を接続する主電源が銘板に表示されている電圧、周波数と一致することを必ず確認した上で使用してください。
- 各国の労働安全衛生法に従ってください。
- 怪我の可能性を防ぐため、必ず Hilti 純正のアクセサリーや工具のみを使用してください。
パワーインジケーター
ダイヤモンドコアドリルはパワーインジケーターを装備しています。記号 |
状態 |
意味 |
---|---|---|
オレンジ色で点灯 |
押し付けが弱すぎる |
|
緑色で点灯 |
最適な押し付け |
|
赤色で点灯 |
押し付けが強すぎる |
サービスインジケーター
ダイヤモンドコアドリルはサービスインジケーターを装備しています。記号 |
状態 |
意味 |
---|---|---|
赤色で点灯 製品作動 |
カーボンブラシがかなり磨耗しています。 作動時間がサービス期限に達しています。点灯開始後もあと数時間使用することができますが、その後は自動遮断装置が作動します。 遅滞なく Hilti サービスセンターに本製品のサービス作業を依頼してください。 |
|
赤色で点灯 製品が作動しない |
カーボンブラシを交換する必要があります。 |
|
赤色で点滅 |
ダイヤモンドコアドリルの過熱あるいは損傷。 故障時のヒントを参照してください。 |
本体標準セット構成品
ダイヤモンドコアドリル、取扱説明書。製品仕様
製品特性
発電機または変圧器を使用しての作業の場合は、それらは本体の銘板に記載されている定格電力より 2 倍以上大きな出力がなければなりません。変圧器または発電機の作動電圧は、常に本体の定格電圧の +5 %...-15 % の範囲になければなりません。DD 150-U |
||
---|---|---|
定格電流 |
230 V |
10.3 A |
定格電力 |
2,200 W |
|
ダイヤモンドコアドリル重量 |
8.2 kg |
|
ドリルスタンド(コンビベースプレートおよびキャリッジ付き)重量 |
13.3 kg |
|
ダイヤモンドコアドリル外形寸法 (長さ × 幅 × 高さ) |
516 mm x 129 mm x 159 mm |
|
ドリルスタンド外形寸法 (長さ × 幅 × 高さ) |
610 mm x 250 mm x 952 mm |
|
許容水圧 |
≤ 6 bar |
|
無負荷回転数 |
1 速 |
840/min |
2 速 |
1,640/min |
|
3 速 |
3,070/min |
|
絶縁クラス |
クラス I(アースが必要) |
穴あけ中心に対して最適な間隔のマーキング
アンカーベースプレート |
270 mm |
バキュームベースプレート |
290 mm |
コンビベースプレート |
290 mm |
定格電圧
定格電圧 |
100 V |
110 V GB |
110 V TW |
120 V |
127 V |
220 V |
230 V |
240 V |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
定格電流 |
15 A |
16 A |
15 A |
19.5 A |
18.5 A |
10 A |
10.3 A |
9.9 A |
周波数 |
50/60 Hz |
50/60 Hz |
50/60 Hz |
60 Hz |
50/60 Hz |
50/60 Hz |
50/60 Hz |
50/60 Hz |
延長コードを使用する場合
使用の目的に応じて、十分な導体断面積をもつ適切な延長コードのみを使用してください。推奨する最低導体断面積および最大コード長:
導体断面積 → ↓ 電圧 |
1.5 mm² |
2.5 mm² |
3.5 mm² |
4.0 mm² |
---|---|---|---|---|
100 V |
推奨できない |
推奨できない |
25 m |
推奨できない |
110 V |
推奨できない |
15 m |
推奨できない |
30 m |
127 V |
推奨できない |
20 m |
推奨できない |
35 m |
220 V |
35 m |
65 m |
推奨できない |
105 m |
230 V |
40 m |
70 m |
推奨できない |
110 m |
240 V |
40 m |
70 m |
推奨できない |
110 m |
コアビット直径
1 速 |
2 速 |
3 速 |
||
---|---|---|---|---|
Ø コアビット(スタンド支持、湿式) |
水処理システムあり |
102 mm … 162 mm |
28 mm … 87 mm |
12 mm … 25 mm |
水処理システムなし |
102 mm … 162 mm |
28 mm … 87 mm |
12 mm … 25 mm |
|
Ø コアビット(手持ち、湿式) |
水処理システムなし |
121 mm … 131 mm |
41 mm … 111 mm |
8 mm … 36 mm |
Ø コアビット(手持ち、乾式、HDMU) |
集じん装置あり |
122 mm … 162 mm |
67 mm … 112 mm |
·/· |
Ø コアビット(手持ち、乾式、PCM) |
集じん装置あり |
52 mm … 162 mm |
·/· |
·/· |
各種装備での使用
手持ち/ スタンド支持 |
追加システム |
コアビット直径 |
穿孔方向 |
---|---|---|---|
手持ち/乾式 |
集じん装置あり |
37 mm … 162 mm |
全方向 |
手持ち/湿式 |
水処理システムなし |
8 mm … 132 mm |
上向きは不可 |
手持ち/湿式 |
水処理システムあり |
8 mm … 62 mm |
全方向 |
スタンド支持/湿式 |
水処理システムなし |
12 mm … 162 mm |
上向きは不可 |
スタンド支持/湿式 |
水処理システムあり |
12 mm … 162 mm |
全方向 |
騒音および振動値について(EN 62841 準拠)
本説明書に記載されているサウンドプレッシャー値および振動値は、規格に準拠した測定方法に基づいて測定したものです。電動工具を比較するのにご使用いただけます。曝露値の暫定的な予測にも適しています。記載されているデータは、電動工具の主要な使用方法に対する値です。電動工具を他の用途で使用したり、異なる先端工具を取り付けて使用したり、手入れや保守が十分でないまま使用した場合には、データが異なることがあります。このような相違により、作業時間全体で曝露値が著しく高くなる可能性があります。
曝露値を正確に予測するためには、本体のスイッチをオフにしている時間や、本体が作動していても実際には使用していない時間も考慮しなければなりません。このような相違により、作業時間全体で曝露値が著しく低くなる可能性があります。
作業者を騒音および/または振動による作用から保護するために、他にも安全対策を立ててください(例:電動工具および先端工具の手入れや保守、手を冷やさないようにする、作業手順の編成)。
騒音排出値
手持ち |
スタンド支持 |
|
---|---|---|
サウンドパワーレベル (LWA) |
98 dB(A) |
106 dB(A) |
サウンドパワーレベルの不確実性 (KWA) |
3 dB(A) |
3 dB(A) |
サウンドプレッシャーレベル (LpA) |
87 dB(A) |
93 dB(A) |
サウンドプレッシャーレベルの不確実性 (KpA) |
3 dB(A) |
3 dB(A) |
手持ち |
スタンド支持 |
|
---|---|---|
コンクリートへの穿孔(湿式) (ah, DD) |
7 m/s² |
3.5 m/s² |
不確実性 (K) |
1.5 m/s² |
1.5 m/s² |
石灰岩ブロックへの HDMU 穿孔(乾式) (ah, DD) |
6.5 m/s² |
·/· |
不確実性 (K) |
6.5 m/s² |
·/· |
石灰岩ブロックへの PCM 穿孔(乾式) (ah, DD) |
14.5 m/s² |
·/· |
不確実性 (K) |
4.5 m/s² |
·/· |
作業準備
ドリルスタンドをアンカーで固定する
- 母材に適したアンカーを取り付けてください。使用するベースプレートに応じて間隔を選択します。
製品仕様 アンカーベースプレート 270 mm コンビベースプレート 290 mm - アンカーにクランピングスピンドルを捻じ込みます。
- スピンドルの上にダイヤモンドコアドリルのベースプレートを置き、位置を合わせます。
- クランピングナットをスピンドルに取り付けます。但し、ナットを一杯には締め付けないでください。
- レベル調整スクリューを用いてベースプレートを水平にします。レベル調整スクリューが確実に母材と接触していることを確認してください。
- 適切なオープンエンドレンチを用いて、クランピングスピンドル上のクランピングナットを締め付けます。
- ダイヤモンドコアドリルが確実に固定されていることを確認してください。
ドリルスタンドをバキュームで固定する
- すべてのレベル調整スクリューを、ベースラウンドプレートの約 5 mm 下まで突出させます。
- バキュームベースプレートのバキュームホースをバキュームポンプに接続します。
- 穿孔中心を決めます。穿孔中心から本体を立てる方向に向かって線を引きます。
- 線上で穿孔中心から所定の間隔のところにマークをつけます。
製品仕様 コンビベースプレート 290 mm バキュームベースプレート 290 mm - バキュームポンプをスイッチオンにし、バキュームリリースバルブを押し続けてください。
- ベースプレートのマークを線上に合わせます。
- ダイヤモンドコアドリルが正しい位置に来たら、バキュームリリースバルブを外してベースプレートを母材に向かって押します。
- レベル調整スクリューを用いてベースプレートを水平にします。
- ダイヤモンドコアドリルが確実に固定されていることを確認してください。
ドリルスタンドをネジジャッキ(ジャッキスクリュー)で固定する
- コラム上端にネジジャッキを固定します。
- ドリルスタンドを母材上で位置合わせします。
- 4 本のレベル調整スクリューを用いてベースプレートを水平にします。
- ドリルスタンドをネジジャッキ(ジャッキスクリュー)で固定し、ネジジャッキをロックします。
- ダイヤモンドコアドリルが確実に固定されていることを確認してください。
ハンドルを取り付ける
ハンドルはドリルスタンドのどちらの側にも取り付けることができます。- ハンドルをシャフトに差し込みます。
- ハンドルを固定します。
サイドハンドルを取り付ける
- グリップを回して緩めます/締め付けます。
- サイドハンドルが正しく取り付けられ、しっかりと固定されていることを確認してください。
サイドハンドルを調整する
- サイドハンドルを反時計方向に回して緩めます。
- サイドハンドルを位置決めします。
- サイドハンドルを時計方向に回して固定します。
- サイドハンドルがしっかりと締め付けられていることを確認してください。
デプスゲージを調整する(スタンド運転)
- デプスゲージを調整します。
- クランピングスクリューでデプスゲージを固定します。
ダイヤモンドコアドリルをドリルスタンドに固定する
- ハンドルを反時計方向に回してロックボルトを抜き取ります。
- インターフェースプレートをドリルスタンドのフックにかけます。
- ロックボルトを取り付け、ハンドルを時計方向に回してロックボルトを締め付けます。
- スイッチロックをグリップに取り付けます。
- サイドハンドルの給水バルブを閉じます。
- 給水システムとの接続を構築します。
ダイヤモンドコアドリルをドリルスタンドから取り外す
- キャリッジロック機構によりキャリッジをコラムにロックします。
- サイドハンドルの給水バルブを閉じます。
- 給水システムとの接続を解除します。
- スイッチロックをグリップから取り外します。
- ハンドルを反時計方向に回してロックボルトを開きます。
- ロックボルトをスロットから引き抜きます。
- 本体を旋回させてドリルスタンドから取り外します。
盗難防止システム TPS 付き本体をロック解除する
- ダイヤモンドコアドリルの電源プラグをコンセントに差し込みます。
- 漏電遮断器の「Reset」または「I」ボタンを押します。
- 黄色の盗難防止ランプが点滅します。
- 黄色の盗難防止ランプが点滅します。
- ロック解除キーをロックシンボルの直上に保持します。
- 黄色の盗難防止ランプが消灯し、本体がロック解除されます。
- 黄色の盗難防止ランプが消灯し、本体がロック解除されます。
コラムとキャリッジ間の遊びを調整する
- 調整ネジをアレンレンチを使用してしっかり締め付けます。
製品仕様 締付けトルク 5 Nm - 調整ネジを再び 1/4 回転緩めます。
- キャリッジが正しく調整されていると、ダイヤモンドコアビットがない場合キャリッジは動かず、ダイヤモンドコアビットを装着するとキャリッジは下に移動します。
ドリルスタンンドの穿孔角度をコンビベースプレートで調整する
- ドリルスタンド底部の調整レバーを緩めてスライディングブロックをロック解除します。
- コラムをご希望の位置に合わせます。
- 調整レバーを操作して、スライディングブロックを完全にロックさせコラムを再び固定します。
集じん装置を接続する
- 洗浄/サクションヘッドのカバーをネジ止めします。
- 吸入ホースを吸入接続部に差し込みます。
- サイドハンドルの給水バルブを閉じます。
給水コネクターを取り付ける
- 洗浄/サクションヘッドのカバーを閉じます。
- ダイヤモンドコアドリルの給水コックを閉じます。
- 給水システムとの接続を構築します(ホースカップリング)。
水処理システムを取り付ける(アクセサリー)
- ドリルスタンドのコラム前側のネジを緩めます。
- ウォーターコレクターホルダーを正しい位置に動かします。
- ネジを取り付けて締め付けます。
- ウォーターコレクターをホルダーの 2 個の可動アームの間に取り付けます。
- ウォーターコレクターを 2 本のネジでホルダーに締め付けます。
- ウォーターコレクターに湿式バキュームクリーナーを接続するか、水を排出させることのできるホースを接続します。
ご使用方法
BI+ チャックを使用してのダイヤモンドコアビットの取付け
- キャリッジロック機構によりキャリッジをコラムにロックします。キャリッジが確実に固定されていることを確認してください。
- オープンマークの方向へ回してチャックを開きます。
- ダイヤモンドコアビットを下からダイヤモンドコアドリルのチャックのギアに挿入し、ギアが噛み合うまで回します。
- クローズマークの方向へ回してチャックを閉じます。
- ダイヤモンドコアビットがチャックに確実に取り付けられているか点検します。
代替チャックを使用してのダイヤモンドコアビットの取付け
- 本体シャフトを適切なオープンエンドレンチを使用してロックします。
- 適切なオープンエンドレンチを使用してコアビットを締め付けます。
BI+ チャックで取り付けたダイヤモンドコアビットの取外し
- キャリッジロック機構によりキャリッジをコラムにロックします。キャリッジが確実に固定されていることを確認してください。
- オープンマークの方向へ回してチャックを開きます。
- チャックの操作スリーブを矢印方向に引きます。これによりコアビットがロック解除されます。
- ダイヤモンドコアビットを取り外します。
代替チャックで取り付けたダイヤモンドコアビットの取外し
- 本体シャフトを適切なオープンエンドレンチを使用してロックします。
- 適切なオープンエンドレンチを使用してコアビットを取り外します。
回転数を選択する
- スイッチを推奨位置に回します、その際同時に手でコアビットも回します。
漏電遮断器(PRCD)
- ダイヤモンドコアドリルの電源プラグをアース接続部付きコンセントに差し込みます。
- 漏電遮断器 PRCD の「I」または「RESET」ボタンを押します。
- 表示が点灯します。
- 表示が点灯します。
- 漏電遮断器 PRCD の「0」または「TEST」ボタンを押します。
- 表示が消えます。
- 表示が消えます。
- 漏電遮断器 PRCD の「I」または「RESET」ボタンを押します。
- 表示が点灯します。
- 表示が点灯します。
手持ちでの乾式穿孔
- コアビットから埃を取り除いてください。
集じん装置を使用した乾式穿孔
- 静電気帯電を防止するため、静電防止集じん機を使用してください。
2 パーツ構成のセンタリングサポートの使用
- センタリングサポートは外側からダイアモンドコアビットへ取り付けてください。
- 穿孔開始時には、コアビットがセンタリングされるまで軽く押し付けるだけにしてください。コアビットがセンタリングされた後、接触圧を高めてください。3...5 mm の深さのガイドカットを行います。
- ON/OFF スイッチを放して本体を停止させます。コアビットが完全に停止するまでお待ちください。
- センタリングサポートをコアビットから外します。
- コアビットをガイドカットに合わせ、ON/OFF スイッチを押して穿孔を続けます。
電動工具用コンセント装備の集じん機を使用する
- サイドハンドルをご希望の位置に合わせて固定します。
- オプション:2 パーツ構成のセンタリングサポートを取り付けて使用します。
- ダイヤモンドコアドリルの電源コードを集じん機のコンセントに差し込みます。
- 集じん機の電源コードをコンセントに差し込みます。
- 接続されている場合:漏電遮断器の「Reset」スイッチまたは「I」ボタンを押します。
- ダイヤモンドコアドリルを穿孔中心に合わせます。
- ダイヤモンドコアドリルの ON/OFF スイッチを押します。
電動工具用コンセント非装備の集じん機を使用する
- サイドハンドルをご希望の位置に合わせて固定します。
- オプション:2 パーツ構成のセンタリングサポートを取り付けて使用します。
- 集じん機の電源コードをコンセントに差し込みます。
- 接続されている場合:漏電遮断器の「Reset」スイッチまたは「I」ボタンを押します。
- ダイヤモンドコアドリルを穿孔中心に合わせます。
- ダイヤモンドコアドリルの ON/OFF スイッチを押します。
- 残っている母材を吸引するため、集じん機は本体よりも数秒長く作動させたてください。
集じん装置を使用しないでの作業
- サイドハンドルをご希望の位置に合わせて固定します。
- オプション:2 パーツ構成のセンタリングサポートを取り付けて使用します。
- 電源プラグをコンセントに接続して、漏電遮断器の「Reset」スイッチまたは「I」ボタンを押します。
- ダイヤモンドコアドリルを穿孔中心に合わせます。
- ダイヤモンドコアドリルの ON/OFF スイッチを押します。
水処理システムを使用しないでの手持ちでの湿式穿孔
- サイドハンドルをご希望の位置に合わせて固定します。
- オプション:2 パーツ構成のセンタリングサポートを取り付けて使用します。
- 電源プラグをコンセントに接続して、漏電遮断器の「Reset」スイッチまたは「I」ボタンを押します。
- ダイヤモンドコアドリルを穿孔中心に合わせます。
- 給水コックを、ご希望の水量に達するまでゆっくりと開きます。サイドハンドルのインジケーターで水量を確認できます。
- ダイヤモンドコアドリルの ON/OFF スイッチを押します。
水処理システムを使用しての手持ちでの湿式穿孔
- バキュームクリーナー使用時:湿式バキュームクリーナーをスタートさせ、水供給部を開きます。
- サイドハンドルをご希望の位置に合わせて固定します。
- オプション:2 パーツ構成のセンタリングサポートを取り付けて使用します。
- 電源プラグをコンセントに接続して、漏電遮断器の「Reset」スイッチまたは「I」ボタンを押します。
- ダイヤモンドコアドリルを穿孔中心に合わせます。
- 給水コックを、ご希望の水量に達するまでゆっくりと開きます。サイドハンドルのインジケーターで水量を確認できます。
- ダイヤモンドコアドリルの ON/OFF スイッチを押します。
ドリルスタンドを使用した湿式穿孔
- 給水コックを、ご希望の水量に達するまでゆっくりと開きます。
- 連続動作ロックで本体を連続動作モードにします。
- キャリッジロック機構を開きます。
- ハンドルを回してダイヤモンドコアビットを母材に当てます。
- 穿孔開始時には、コアビットがセンタリングされるまで軽く押し付けるだけにしてください。コアビットがセンタリングされた後、接触圧を高めてください。
- パワーインジケーターに応じて接触圧を調整してください。
ロータレール(コラム回転ピース)の使用
- キャリッジロック機構によりキャリッジをコラムにロックします。キャリッジが確実に固定されていることを確認してください。
- ストッパーネジをコラムの後部から取り外します。
- ロータレールを、ラックレールが同じ方向を向くように固定します。
- ロータレールのネジを締め付けます。
- キャリッジロック機構を解除してキャリッジをロータレールへと移動させます。
- ロータレールの固定用ネジを緩め、本体をロータレールで右または左へ回します。こうすることで穿孔穴へのアクセスが可能になります。
- ドリルコアを取り外すかコアビットを交換します。
- ロータレールで本体を元の位置に戻し、ロータレールの固定用ネジを締め付けます。作業を続行できるように、本体をスタンドのコラムに戻します。
- ロータレールを取り外した後は、コラムの後部にストッパーネジを取り付けます。
コアビットが噛んだ場合
コアビットが鉄筋を噛んだ場合は、最初に安全クラッチが作動します。続いてエレクトロニクスによりモーターがオフになり、作業者が操作しなくても自動的に 2 回モーターが再始動されます。それでも噛み込みが解消されない場合は、エレクトロニクスにより電流が 90 秒間遮断されます。噛み込みを以下のようにして手で解消することができます:ハンドルを使用してコアビットを外す
- 電源プラグをコンセントから抜きます。
- ハンドルを使用してコアビットを母材から外します。
- 電源プラグをコンセントに差し込みます。
- 穿孔工程を続けてください。
オープンエンドレンチを使ってコアビットを外す
- 電源プラグをコンセントから抜きます。
- コネクションエンド付近で適切なオープンエンドレンチを使ってダイヤモンドコアビットをはさみ、ダイヤモンドコアビットを回しながら外します。
- 電源プラグをコンセントに差し込みます。
- 穿孔工程を続けてください。
手入れ、保守、搬送および保管
手入れと保守
手入れ- 強固に付着した汚れは慎重に除去してください。
- 通気溝を乾いたブラシで入念に清掃してください。
- ハウジングは必ず軽く湿らせた布で清掃してください。シリコンを含んだ清掃用具はプラスチック部品をいためる可能性があるので使用しないでください。
- 目視確認可能なすべての部品について損傷の有無を、操作エレメントについては問題なく機能することを定期的に点検してください。
- 損傷および/または機能に問題のある場合は、本製品を使用しないでください。直ちに Hilti サービスセンターに修理を依頼してください。
- 手入れおよび保守作業の後は、すべての安全機構を取り付けて機能を点検してください。
カーボンブラシを交換する
- モーターの左側と右側のカーボンブラシカバーを開きます。
- このときカーボンブラシの取り付け状態とコードの取り回しに注意してください。 ダイヤモンドコアドリルから使用済みのカーボンブラシを取り出します。
- 新品のカーボンブラシを、古いカーボンブラシが取り付けられていた位置に正確に取り付けます。
- モーターの左側と右側のカーボンブラシカバーをねじ締めします。
- カーボンブラシをアイドリングで連続して 1 分間以上慣らし運転します。
搬送および保管
- ダイヤモンドコアドリルを保管する前に、給水コックを開いてください。
故障時のヒント
この表に記載されていない、あるいはご自身で解消することのできない故障が発生した場合には、弊社営業担当または Hilti サービスセンターにご連絡ください。ダイヤモンドコアドリルが作動しない
故障 |
考えられる原因 |
解決策 |
---|---|---|
サービスインジケーターに何も表示されない。 |
漏電遮断器がオンになっていない。 |
|
供給電源の遮断。 |
|
|
モーター内への水の浸入。 |
|
|
サービスインジケーターが点灯。 |
カーボンブラシの摩耗。 |
|
サービスインジケーターが点滅。 |
モーターの過熱。 |
|
過負荷エラー。 |
|
|
盗難防止インジケーターが点滅。 |
ダイヤモンドコドリルがロック解除されていない(盗難防止システム付きダイヤモンドコアドリル)。 |
|
ダイヤモンドコアドリルが作動する
故障 |
考えられる原因 |
解決策 |
---|---|---|
サービスインジケーターが点灯。 |
間もなくカーボンブラシの摩耗限界に達する。ダイヤモンドコアドリルが自動的にオフになるまで、まだ数時間の残り作動時間がある。 |
|
カーボンブラシが交換されているので慣らし運転の必要がある。 |
|
|
ダイヤモンドコアドリルがフルパワーにならない。 |
電源故障 – 電源で電圧降下が発生している。 |
|
ダイヤモンドコアビットが回転しない。 |
ギア選択スイッチがロックしていない。 |
|
ダイヤモンドコアビットが母材を噛んだ。 |
|
|
穿孔速度が低下する。 |
最大穿孔深さに達している。 |
|
コアがダイヤモンドコアビット内で引っ掛かっている。 |
|
|
仕様が母材に適していない。 |
|
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鋼材含有量が多い(金属切り屑を含んだ濁りのない水により確認可能)。 |
|
|
ダイヤモンドコアビットの故障。 |
|
|
ギアの選択が正しくない。 |
|
|
接触圧が低すぎる。 |
|
|
本体出力が低すぎる。 |
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|
ダイヤモンドコアビットの目つぶれ。 |
|
|
水量が多すぎる。 |
|
|
水量が少なすぎる。 |
|
|
キャリッジロック機構が閉じている。 |
|
|
粉じんにより、穿孔の進行が妨げられる。 |
|
|
ハンドルを抵抗なく回せる。 |
シャーピンが折れている。 |
|
ダイヤモンドコアビットをチャックに挿入できない。 |
コネクションエンド/チャックの汚れまたは損傷。 |
|
ウォータースイベルまたはギアハウジングから水が漏れ出る。 |
水圧が過大。 |
|
作動中、チャックから水が漏れ出る。 |
ダイヤモンドコアビットがチャックにしっかりと固定されていない。 |
|
コネクションエンド/チャックの汚れ。 |
|
|
チャックまたはコネクションエンドのシールの故障。 |
|
|
水流がない。 |
フィルターまたは水流計の詰まり。 |
|
穿孔システムの遊びが大きすぎる。 |
ダイヤモンドコアビットがチャックにしっかりと固定されていない。 |
|
コネクションエンド/チャックの故障。 |
|
|
キャリッジの遊びが大きすぎる。 |
||
ドリルスタンドのネジ接続が緩んでいる。 |
|
|
ドリルスタンドが確実に固定されていない。 |
|
廃棄
Hilti 製品の大部分の部品はリサイクル可能です。リサイクル前にそれぞれの部品は分別して回収されなければなりません。多くの国で Hilti は、古い電動工具をリサイクルのために回収しています。詳細については弊社営業担当または Hilti 代理店・販売店にお尋ねください。ノロを廃棄する場合の推奨前処理
- ノロを回収してください(例:産業用湿式バキュームクリーナーを使用)。
- ノロは固まらせた後に固形物として建設廃棄物処理場に運んで処理してください(綿毛を加えると固形化が早まる)。
- ノロ(アルカリ、ph > 7)から流れ出る水に酸性中和剤を加えるか、あるいは多量の水を加えて中性化させてから、下水に流してください。
中国版 RoHS(有害物質使用制限に関するガイドライン)
下記のリンクより、有害物質を記載した表を確認できます:qr.hilti.com/r5062。本書の最終ページに RoHS 表にリンクした QR コードがあります。
メーカー保証
- 保証条件に関するご質問は、最寄りの Hilti 代理店・販売店までお問い合わせください。