SC 5ML-22
オリジナル取扱説明書
文書について
- ご使用前に本書をすべてお読みください。このことは、安全な作業と問題のない取扱いのための前提条件となります。
- 本書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。
- 取扱説明書は常に製品とともに保管し、他の人が使用する場合には、製品と取扱説明書を一緒にお渡しください。
警告表示
警告表示は製品の取扱いにおける危険について警告するものです。以下の注意喚起語が使用されています:
危険
危険 !
- この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる危険性がある場合に注意を促すために使われます。
警告
警告 !
- この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる可能性がある場合に注意を促すために使われます。
注意
注意 !
- この表記は、身体の負傷あるいは物財の損傷が発生する可能性がある場合に使われます。
取扱説明書の記号
この取扱説明書では、以下の記号が使用されています:
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取扱説明書に注意してください
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本製品を効率良く取り扱うための注意事項や役に立つ情報
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リサイクル可能な部品の取扱い
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電動工具およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません
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Hilti Li-Ion バッテリー
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Hilti 充電器
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図中の記号
図中では以下の記号が使用されています:
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この数字は本取扱説明書冒頭にある該当図を示しています。
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付番は図中の作業手順の順序に対応していて、本文の作業手順とは一致しない場合があります。
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概要図 には項目番号が付されていて、製品概要 セクションの凡例の番号に対応しています。
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この記号は、製品の取扱いの際に特に注意が必要なことを示しています。
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製品はプロ仕様で製作されており、その使用、保守、修理を行うのは、認定を受けトレーニングされた人のみに限ります。これらの人は、遭遇し得る危険に関する情報を入手していなければなりません。製品およびアクセサリーの使用法を知らない者による誤使用、あるいは規定外の使用は危険です。
機種名および製造番号は銘板に表示されています。
- 製造番号を以下の表に書き写しておいてください。ヒルティ代理店やサービスセンターへお問い合わせの際には、製品データが必要になります。
製品データ
サーキュラーソー
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SC 5ML-22
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製品世代:
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01
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製造番号:
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製造者は、単独の責任において本書で説明している製品が有効な法規と有効な標準規格に適合していることを宣言します。
技術資料は本書の後続の頁に記載されています:
Hilti Entwicklungsgesellschaft mbH | Zulassung Geräte | Hiltistraße 6 | 86916 Kaufering, DE
製品の説明
- 補助グリップ
- スイッチオンロック
- ON/OFF スイッチ
- グリップ
- バッテリーリリースボタン
- バッテリーステータス表示
- バッテリー
- 切り屑容器
- 振動防止カバーの操作レバー
- 駆動スピンドル
- ベースプレート
- 振動防止カバー
- 回転方向矢印
- 平行ストッパー
- ポインター/切断線チェック
- LED/覗き窓
- 保護カバー
- スピンドルロック
- 平行ストッパー用クランプ
- アレンレンチ
- 切り込み深さ設定用リリースレバー
- サポートフランジ
- テンションフランジ
- テンションボルト
本書で説明している製品は充電式サーキュラーソーです。金属あるいは金属製の作業材料の切断作業専用の工具です。
必ず製品仕様の記載事項(直径、全負荷回転数、厚さ、材質など)に対応した、本製品用に許可されたソーブレードを使用してください。高合金高速度鋼(HSS スチール)製の研磨およびカッティングディスク、ならびにソーブレードは許可されていません。木材あるいは木製の作業材料、プラスチック、石膏、ファイバーボードおよび複合材の切断に使用してはなりません。
サーキュラーソー、ソーブレード、アレンレンチ、平行ストッパー、切り屑容器、取扱説明書
その他のご使用の製品用に許可されたシステム製品については、弊社営業担当または
Hilti Store にお問い合わせいただくか、あるいは
www.hilti.group でご確認ください。
テンションフランジ、サポートフランジ、テンションボルト
Hilti Nuron Li-Ion バッテリーは、充電状態、エラーメッセージ、およびバッテリーの状態を表示することができます。
充電状態およびエラーメッセージの表示
次の表示を確認するには、バッテリーのリリースボタンを短く押してください。
警告
負傷の危険
バッテリーの落下!
- バッテリーを装着した状態でリリースボタンを押した後には、バッテリーを確実に正しく使用する製品に再ロックするようにしてください。
充電状態および不具合は、接続されている製品がオンになっている間常時表示されます。
状態
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意味
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4 個の LED(4)が常時緑色で点灯
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充電状態:100 %...71 %
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3 個の LED(3)が常時緑色で点灯
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充電状態:70 %...51 %
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2 個の LED(2)が常時緑色で点灯
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充電状態:50 %...26 %
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1 個の LED(1)が常時緑色で点灯
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充電状態:25 %...10 %
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1 個の LED(1)がゆっくり緑色で点滅
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充電状態:< 10 %
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1 個の LED(1)が高速で緑色で点滅
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Li-Ion バッテリーは完全に放電しています。バッテリーを充電してください。 バッテリーの充電の後にも LED が高速で点滅する場合は、Hilti サービスセンターにご連絡ください。
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1 個の LED(1)が高速で黄色で点滅
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Li-Ion バッテリーまたは接続されている製品が過負荷、過熱、低温の状態にあるか、あるいはその他の不具合が発生しています。 製品とバッテリーを推奨動作温度にし、使用時に製品が過負荷にならないようにしてください。 メッセージが引き続き出力される場合は、Hilti サービスセンターにご連絡ください。
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1 個の LED(1)が黄色で点灯
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Li-Ion バッテリーとそれと接続されている製品とに互換性がありません。Hilti サービスセンターにご連絡ください。
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1 個の LED(1)が高速で赤色で点滅
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Li-Ion バッテリーはロックされていて、使用できません。Hilti サービスセンターにご連絡ください。
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バッテリーの状態に関する表示
バッテリーの状態を確認するには、リリースボタンを 3 秒を超えて押し続けてください。システムは、落下、異物の貫入、外部の熱源による損傷などの誤った使用に起因するバッテリーの機能異常については検知しません。
状態
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意味
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すべての LED がチェイサーライトとして点灯し、続いて 1 個の LED(1)が常時緑色で点灯。
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バッテリーは引き続き使用することができます。
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すべての LED がチェイサーライトとして点灯し、続いて 1 個の LED(1)が速く黄色で点滅。
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バッテリーの状態確認を終了することができませんでした。手順を繰り返すか、Hilti サービスセンターにご連絡ください。
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すべての LED がチェイサーライトとして点灯し、続いて 1 個の LED(1)が常時赤色で点灯。
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接続されている製品を引き続き使用できる場合、バッテリーの残り容量は 50% 未満です。 接続されている製品を引き続き使用することができない場合、バッテリーは寿命に達していて交換の必要があります。Hilti サービスセンターにご連絡ください。
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シングルアームの平行ストッパーにより、作業材料エッジに沿った正確な切断または同じ寸法のストリップの切断が可能です。
平行ストッパーはベースプレートの両側に取り付けることができます。
製品仕様
定格電圧
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21.6 V
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EPTA-Procedure 01 に準拠した重量(バッテリーなし)
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3.0 kg
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ソーブレード直径
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160 mm …165 mm
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メインブレード厚
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1.2 mm
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切り込み幅
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1.6 mm
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ソーブレードの取り付け穴
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20 mm
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定格無負荷回転数
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3,500/min
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最大切り込み深さ
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57 mm
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保管温度
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−20 ℃ …70 ℃
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作動時の周囲温度
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−17 ℃ …60 ℃
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バッテリー作動電圧
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21.6 V
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Gewicht Akku
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Siehe Kapitel "Bestimmungsgemäße Verwendung"
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作動時の周囲温度
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−17 ℃ …60 ℃
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保管温度
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−20 ℃ …40 ℃
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充電開始時のバッテリー温度
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−10 ℃ …45 ℃
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本説明書に記載されているサウンドプレッシャー値および振動値は、規格に準拠した測定方法に基づいて測定したものです。電動工具を比較するのにご使用いただけます。曝露値の暫定的な予測にも適しています。
記載されているデータは、電動工具の主要な使用方法に対する値です。電動工具を他の用途で使用したり、異なる先端工具を取り付けて使用したり、手入れや保守が十分でないまま使用した場合には、データが異なることがあります。このような相違により、作業時間全体で曝露値が著しく高くなる可能性があります。
曝露値を正確に予測するためには、本体のスイッチをオフにしている時間や、本体が作動していても実際には使用していない時間も考慮しなければなりません。このような相違により、作業時間全体で曝露値が著しく低くなる可能性があります。
作業者を騒音および/または振動による作用から保護するために、他にも安全対策を立ててください(例:電動工具および先端工具の手入れや保守、手を冷やさないようにする、作業手順の編成)。
騒音排出値は金属切断時に測定されたものです。
騒音排出値
サウンドパワーレベル (LWA)
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114 dB(A)
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サウンドパワーレベルの不確実性 (KWA)
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3 dB(A)
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サウンドプレッシャーレベル (LpA)
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103 dB(A)
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サウンドプレッシャーレベルの不確実性 (KpA)
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3 dB(A)
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合計振動値
金属切断時の排出振動値 (ah,M)
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B 22‑85
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1.31 m/s²
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B 22‑170
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1.21 m/s²
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不確実性 (K)
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B 22‑85
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1.5 m/s²
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B 22‑170
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1.5 m/s²
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作業準備
警告
負傷の危険
意図しない始動!
- バッテリーを装着する前に、バッテリーを装着する製品のスイッチがオフになっていることを確認してください。
- 本体の設定、またはアクセサリーの交換の前にバッテリーを取り外してください。
本書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。
- 充電の前に充電器の取扱説明書をお読みください。
- バッテリーと充電器の電気接点は汚れがなく、乾燥していることを確認してください。
- バッテリーは許可された充電器で充電してください。
警告
負傷の危険
短絡あるいはバッテリーの落下!
- バッテリーを装着する前に、バッテリーの電気接点と製品の電気接点に異物がないことを確認してください。
- バッテリーが正しくロックされていることを常に確認してください。
- はじめてお使いになる前にバッテリーをフル充電してください。
- ロックの音が聞こえるまでバッテリーを製品へとスライドさせます。
- バッテリーがしっかりと装着されていることを確認してください。
- バッテリーのリリースボタンを押します。
- 製品からバッテリーを抜き取ります。
警告
負傷の危険 る先端工具および/あるいはアクセサリーの落下!
- 必ずご使用の製品用に推奨されている Hilti の工具保持ロープを使用してください。
- 使用の前に毎回、工具保持ロープの固定ポイントに損傷がないか点検してください。
ご使用の国において適用される高所での作業に関する規則に注意してください。
本製品の落下防止には、必ず
Hilti の工具保持ロープ#2261971を使用してください。
- 工具保持ロープは、図に示したように本製品のラグに固定してください。しっかりと固定されていることを確認してください。
- 支持構造物にスナップフックを固定します。スナップフックがしっかりと固定されていることを確認してください。
Hilti 工具保持ロープの取扱説明書の記載に注意してください。
警告
ソーブレード、テンションボルトおよびテンションフランジでの火傷および切断の危険 火傷および切創事故の原因となることがあります。
- 先端工具の交換時には、保護手袋を着用してください。
- スピンドルロックを押し続けます。
- アレンレンチを使用してテンションボルトを緩めます。
- テンションボルトとテンションフランジを取り外します。
- 下側の保護カバーを開いて、ソーブレードを取り外します。
必要に応じて清掃のためにサポートフランジを取り外すことができます。
取り付けるソーブレードが技術的な要求を満たし、よく切れることを確認してください。 鋭いソーブレードは正常な切断の前提条件です。
- サポートフランジとテンションフランジを清掃します。
- サポートフランジを正しい方向で駆動スピンドルに取り付けます。
- 下側の保護カバーを開きます。
- 新しいソーブレードを取り付けます。
ソーブレードおよび製品に表示されている回転方向矢印に注意してください。両方の矢印が一致していなければなりません。
- 外側のテンションフランジを正しい方向に取り付けます。
- テンションボルトをねじ込みます。
- ソーブレードのテンションボルトにアレンレンチを取り付けます。
- スピンドルロックを押し続けます。
- テンションボルトをアレンレンチで締め付けます。
- ソーブレードが正しい位置にあるか点検してください。
- アレンレンチを専用の穴に挿入します。
- 切り込み深さ設定用リリースレバーを緩めてください。
- 本製品を斜めに動かして持ち上げ、切り込み深さを調整します。
- 切り込み深さ設定のリリースレバーを締め付けてください。
- クランプを押し続けます。
- 平行ストッパーをベースプレートへとスライドさせます。
- 実行する作業に応じて切り込み幅を設定することができます。
- クランプから手を放します。
ガイドレールアダプターはアクセサリーとしてお求めいただけます。
- 必要に応じて 平行ストッパーを取り外してください。
- ベースプレートをガイドレールアダプターの後方固定フレームに掛けます。
- ベースプレートをガイドレールアダプターに取り付けます。
- ベースプレートはガイドレールアダプターと同じ高さにあります。
- 2 つのスライダーをストップ位置まで押し込んでガイドレールアダプターをロックします。
警告
負傷の危険 熱いあるいは鋭い切り屑による危険。
- 切り屑容器を空にする際は保護手袋を着用してください。
- 切り屑容器を後方へ引きます。
- 半分に分かれた切り屑容器をそれぞれ旋回させて、切り屑容器を空にします。
- 切り屑容器をカバーに取り付けてロックされるまでスライドします。
ご使用方法
本書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。
スイッチオン
- スイッチオンロックを押し続け、ON/OFF スイッチを操作します。
- ON/OFF スイッチを押し続けていれば、スイッチオンロックから指を放すことができます。
スイッチオフ
- ON/OFF スイッチから指を放します。
- スイッチオンロックは自動的にロック位置に切り替わります。
ベースプレートとの接触面の大きさが十分な凹凸のない作業材料のみを切断してください。
- 作業材料を、ソーブレードが作業材料の下を自由に動ける位置にしてください。
- 作業材料を動かないように固定します。
- 本体のベースプレートの前端を作業材料に当てます。
- 製品をオンにします。
- ソーは適切な作業速度で、ポインターに沿って作業材料に全体にわたってガイドします。
手入れと保守
警告
バッテリーを装着した状態における負傷の危険 !
- 手入れや保守作業の前に必ずバッテリーを取り外してください!
製品の手入れ
- 付着した汚れを慎重に除去してください。
- 汚れが付着している場合は、通気溝を乾いた柔らかいブラシを使用して慎重に掃除してください。
- 必ず少し湿した布でハウジングを拭いてください。シリコンを含んだ磨き粉はプラスチック部品をいためる可能性があるので使用しないでください。
- 本製品の電気接点を清掃するには、清潔な乾いた布を使用してください。
Li-Ion バッテリーの手入れ
- 通気溝が詰まっているバッテリーは決して使用しないでください。通気溝を乾いた柔らかいブラシを使用して慎重に掃除してください。
- バッテリーを不必要に粉じんや汚れに曝さないようにしてください。バッテリーは、決して高い湿度に曝さないでください(例:水中に沈める、あるいは雨中に放置する)。
水分が浸入したバッテリーは、損傷したものとして取り扱ってください。そのようなバッテリーは不燃性の容器に隔離し、Hilti サービスセンターにご連絡ください。
- バッテリーには、本製品に使用しているのではないオイルやグリスが付着しないようにしてください。バッテリーに不必要な粉じんあるいは汚れが堆積しないようにしてください。バッテリーは、乾いた柔らかいブラシまたは乾いた布で清掃してください。シリコンを含んだ磨き粉はプラスチック部品をいためる可能性があるので使用しないでください。
バッテリーの電気接点に手を触れないでください、また、工場出荷時に塗布されているグリスを電気接点からぬぐい取らないでください。
- 必ず少し湿した布でハウジングを拭いてください。シリコンを含んだ磨き粉はプラスチック部品をいためる可能性があるので使用しないでください。
保守
- 目視確認可能なすべての部品については損傷の有無を、操作エレメントについては問題なく機能することを定期的に点検してください。
- 損傷および/または機能に問題のある場合は、本製品を使用しないでください。速やかに Hilti サービスセンターに本製品の修理を依頼してください。
- 手入れおよび保守作業の後は、すべての安全機構を取り付けて、それらが問題なく作動するか点検してください。
安全な作動のために、必ず純正のスペアパーツと消耗品を使用してください。本製品向けに
Hilti が承認したスペアパーツ、消耗品およびアクセサリーは、弊社営業担当または
Hilti Store にお問い合わせいただくか、あるいは
www.hilti.group
- ソーブレードを取り外します。
- 安全機構を乾いたブラシを使用して注意深く掃除してください。
- 安全機構内部の塵埃の堆積や切り屑は適切な工具を使用して除去してください。
- ソーブレードを取り付けます。
手入れ、保守の作業を済ませた後は、すべての安全機構が取り付けられ、正常に作動するか点検してください。
- 振動防止カバーをチェックするには、操作レバーにより振動防止カバーを完全に開きます。
- 操作レバーから手を放した後、振動防止カバーは素早くかつ完全に閉じなければなりません。
- クランプあるいは研磨などの可動部品の機能を点検してください。
- 製品に、破断あるいはその他の目視確認可能な損傷がないか確認してください。
バッテリー式工具およびバッテリーの搬送および保管
搬送
注意
搬送時の予期しない始動 !
- お使いの製品は、必ずバッテリーを装着していない状態で搬送してください!
- バッテリーを取り外してください。
- バッテリーは決して梱包しない状態で搬送しないでください。搬送中のバッテリーは、他のバッテリー電極と接触して短絡の原因となることを防ぐために、過大な衝撃や振動から保護し、あらゆる導電性の物体あるいは他のバッテリーから隔離する必要があります。バッテリーの搬送に関する各国(地域)の規則を遵守してください。
- バッテリーは郵送しないでください。損傷していないバッテリーを送付する場合は、運送業者を手配してください。
- 使用の前にその都度、また長距離の搬送の前後には、製品とバッテリーに損傷がないか点検してください。
保管上の注意事項
警告
故障したあるいは液漏れしたバッテリーによる予期しない損傷 !
- お使いの製品は、必ずバッテリーを装着していない状態で保管してください!
- 製品とバッテリーは涼しくて乾燥した場所に保管してください。製品仕様に記載されている温度の限界値に注意してください。
- バッテリーは充電器内で保管しないでください。充電の後は、必ずバッテリーを充電器から取り出してください。
- バッテリーを太陽の直射下、熱源の上、窓際等で保管しないでください。
- 製品およびバッテリーは、子供や権限のない人が手を触れることのないようにして保管してください。
- 使用の前にその都度、また長期にわたる保管の前後には、製品とバッテリーに損傷がないか点検してください。
故障時のヒント
いかなるい不具合の発生時にも、バッテリーのステータス表示を確認してください。
Li-Ion バッテリーのインジケーター の章を参照してください。
この表に記載されていない、あるいはご自身で解消することのできない故障が発生した場合には、弊社営業担当または
Hilti サービスセンターにご連絡ください。
故障
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考えられる原因
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解決策
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バッテリーの LED に何も表示されない
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バッテリーの故障
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ON/OFF スイッチが押せない、あるいは動かない。
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故障ではない(安全機能)。
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回転数が突然落ちる。
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バッテリーが放電している。
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フィード力が過大。
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切り屑が排出されず、ベースプレートに落下する
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切り屑ダクトの詰まり。
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ソーブレードがブロックされた後に製品が自動的に作動しない。
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過負荷保護機構(スピードレギュレーター)が作動している。
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- スイッチオンロックと ON/OFF スイッチを改めて押します。
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バッテリーが「カチッ」と音がするまでロックされない。
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バッテリーのロックノッチが汚れている。
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- ロックノッチを清掃してバッテリーを改めてロックしてください。
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製品が異常に振動する。
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ソーブレードの取り付けが正しくない。
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- ソーブレードを取り外し、改めて取り付けてください。
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廃棄
警告
誤った廃棄による負傷の危険! 漏出するガスあるいはバッテリー液により健康を損なう危険があります。
- 短絡を防止するために接続部を非導電性のもので覆ってください。
- バッテリーは子供が手を触れることのないように廃棄してください。
- バッテリーの廃棄は、最寄りの Hilti Store あるいは適切な廃棄物処理業者に依頼してください。
Hilti 製品の大部分の部品はリサイクル可能です。リサイクル前にそれぞれの部品は分別して回収されなければなりません。多くの国で
Hilti は、古い工具をリサイクルのために回収しています。詳細については弊社営業担当または
Hilti 代理店・販売店にお尋ねください。
- 電動工具、電子機器およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません!
メーカー保証
- 保証条件に関するご質問は、最寄りの Hilti 代理店・販売店までお問い合わせください。
その他の情報
中国版 RoHS(有害物質使用制限に関するガイドライン)
この表は中国市場に適用されるものです。
Hilti Li-Ion バッテリー
安全と用途に関する注意事項本書において「バッテリー」という用語は、その内部に複数の結合されたリチウムイオンセルを収納している再充電が可能な Hilti 製 Li-Ion バッテリーを指します。バッテリーは Hilti 製電動工具専用で、それ以外の用途には使用できません。必ず純正の
Hilti 製バッテリーを使用してください!
製品の説明
Hilti 製バッテリーは、セル管理システムおよびセル保護システムを装備しています。
このバッテリーは、高い規定のエネルギー密度を可能にするリチウムイオン吸蔵材料を含むセルで構成されています。Li-Ion セルには、メモリー効果がきわめて低いが、衝撃、深放電あるいは高湿度には非常に弱いという特性があります。
Hilti 製バッテリーの使用が許可されている製品については、最寄りの
Hilti Store または
www.hilti.group でご確認ください。
安全について
- Li-Ion バッテリーの安全な取扱いと使用のために、以下の安全上の注意を遵守してください。 これを守らないと、皮膚の炎症、重篤な腐食負傷、化学火傷、火災および/あるいは爆発の原因となることがあります。
- 損傷を防止して健康にとってきわめて危険なバッテリー液の漏出を防ぐため、バッテリーは慎重に取り扱ってください!
- バッテリーは決して改造したり手を加えたりしないでください!
- バッテリーを分解したり、挟んだり、80°C 以上に加熱したり、燃やしたりしないでください。
- ぶつけたり、あるいはその他の損傷を受けたバッテリーは、使用したり充電したりしないでください。バッテリーは、損傷の痕跡がないか定期的に点検してください。
- リサイクルあるいは修理されたバッテリーは、決して使用しないでください。
- バッテリーまたはバッテリー式電動工具は、決して打撃工具として使用しないでください。
- バッテリーは、決して直射日光、高温、火花の発生、裸火に曝さないでください。これを守らないと、爆発の原因となることがあります。
- バッテリーの電極に、指、工具、装身具あるいはその他の導電性のある物体で触れないようにしてください。これを守らないと、バッテリーの損傷、物財の損傷および負傷の原因となることがあります。
- バッテリーを雨、湿気、液体から保護してください。バッテリー内に湿気が入り込むと、短絡、感電、火傷、火災あるいは爆発の原因となることがあります。
- 必ずご使用のバッテリータイプ用に指定された充電器と電動工具を使用してください。これについては、充電器や電動工具の取扱説明書の記述を確認してください。
- バッテリーは、爆発の可能性がある場所で使用あるいは保管しないでください。
- バッテリーが掴むことのできないほどに熱くなっている場合は、故障している可能性があります。バッテリーを、目視確認が可能で可燃物のない場所に、可燃性の資材から十分な距離を設けて置いてください。バッテリーを冷ます。1 時間の経過後にも掴むことのできないほどに熱い場合は、そのバッテリーは故障している可能性があります。バッテリー火災の際の処置 の章の指示に従ってください。
バッテリーが損傷した場合の対処
- バッテリーが損傷した場合は、必ず Hilti サービスセンターにご連絡ください。
- バッテリー液が漏出しているバッテリーは使用しないでください。
- 漏出したバッテリー液は、直接眼および/または皮膚に触れないようにしてください。バッテリー液の取り扱いの際には、必ず保護手袋とアイシールドを着用してください。
- 漏出したバッテリー液を取り除くには、そのための許可を得ている化学洗浄剤を使用してください。バッテリー液の清掃に関する各国(地域)の規則を遵守してください。
- 故障したバッテリーは可燃性の容器内に置かず、乾燥した砂、石灰粉(CaCO3)あるいはケイ酸塩(バーミキュライト)を被せます。続いてカバーを空気が入らないように密閉し、容器を可燃性の気体、液体、物体から遠ざけて保管します。
- 容器の廃棄は、最寄りの Hilti Store あるいは適切な廃棄物処理業者に依頼してください。損傷したバッテリーの搬送に関する各国(地域)の規則を遵守してください。
バッテリーが機能しなくなった場合の対処
- 正常ではない充電、異常に長い充電時間、感知できるほどの出力低下、通常ではない LED 動作、あるいはバッテリー液の漏出などのバッテリーの異常動作に注意してください。これらは、バッテリー内部に問題があることを示唆しています。
- バッテリー内部に問題があることが疑われる場合は、Hilti サービスセンターにご連絡ください。
- バッテリーが機能しない場合、バッテリーの充電が不可能な場合、あるいはバッテリー液が漏出する場合は、バッテリーを廃棄する必要があります。メンテナンスおよび廃棄 の章を参照してください。
バッテリー火災の際の処置
警告
バッテリー火災による危険! 燃えているバッテリーは、腐食負傷、火傷あるいは爆発の原因となることがある、(爆発の危険も伴った)危険な液体と揮発性ガスを放出します。
- バッテリー火災を消火する際は、個人保護用具を着用してください。
- 危険なガスおよび爆発の危険があるガスを逃がすために、充分な換気を確保します。
- 煙の発生が著しい場合には、直ちにその場を離れてください。
- 気管に刺激痛のある場合は医師に相談してください。
- 消火を試みる前に、消防に連絡してください。
- バッテリー火災の消火には水以外のものは使用せず、できるだけバッテリーから離れて消火してください。粉末消火器や消火ブランケットは Li-Ion バッテリーには効果がありません。延焼領域については、通常の消火剤で対応できます。
- 大量の燃えているバッテリーを動かそうと試みないでください。火の燃え移っていない物体をバッテリー周辺から遠ざけて、燃えているバッテリーを周囲から隔離します。
冷ますことのできない、煙を出しているあるいは燃えているバッテリー:
- 燃えているバッテリーをシャベルなどに乗せて水の入ったバケツに入れます。冷却効果により、まだ発火の危険がある温度に達していないバッテリーセルへの延焼が低減されます。
- バッテリーを 24 時間以上バケツの中に入れておき、バッテリーを完全に冷まします。
- バッテリーが損傷した場合の対処 の章を参照してください。
輸送および保管について
- 周囲温度:-17°C...+60°C / 1°F...140°F
- 保管温度:-20°C...+40°C / -4°F...104°F
- バッテリーは充電器内で保管しないでください。充電の後は、必ずバッテリーを充電器から取り出してください。
- バッテリーはできるだけ涼しくて乾燥した場所に保管してください。涼しい場所での保管はバッテリーの作動時間を長くします。バッテリーを太陽の直射下、ラジエーターの上、窓際等で保管しないでください。
- バッテリーは郵送しないでください。損傷していないバッテリーを送付する場合は、運送業者を手配してください。
- バッテリーは決して梱包しない状態で輸送しないでください。輸送中のバッテリーは、他のバッテリー電極と接触して短絡の原因となることを防ぐために、過大な衝撃や振動から保護し、あらゆる導電性の物体あるいは他のバッテリーから隔離する必要があります。バッテリーの搬送に関する各国(地域)の規則を遵守してください。
手入れと保守および廃棄
- バッテリーは清潔に保ち、オイルやグリスで汚さないようにしてください。バッテリーに不要な粉じんあるいは汚れが付着しないようにしてください。バッテリーは、乾いた柔らかい刷毛、あるいは清潔な乾いた布で清掃してください。
- バッテリーは、決して通気溝が覆われた状態で使用しないでください。通気溝を乾いた柔らかいブラシを使用して慎重に掃除してください。
- 内部に異物が入らないようにしてください。
- バッテリー内に湿気が入り込まないようにしてください。バッテリー内に湿気が入り込んだ場合は、そのバッテリーは損傷したものとして取り扱い、不燃性の容器に入れて隔離してください。
- バッテリーが損傷した場合の対処 の章を参照してください。
- 誤った方法で廃棄すると、漏出するガスあるいはバッテリー液により健康を損なう危険があります。バッテリーの廃棄は、最寄りの Hilti Store あるいは適切な廃棄物処理業者に依頼してください。損傷したバッテリーの搬送に関する各国(地域)の規則を遵守してください。
- バッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません。
- バッテリーは子供が手を触れることのないように廃棄してください。短絡を防止するために接続部を非導電性のもので覆ってください。