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PM 40-MG

オリジナル取扱説明書

取扱説明書について

本取扱説明書について

  • ご使用前にこの取扱説明書をすべてお読みください。このことは、安全な作業と問題のない取扱いのための前提条件となります。
  • 本取扱説明書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。
  • 取扱説明書は常に製品とともに保管し、他の人が使用する場合には、製品と取扱説明書を一緒にお渡しください。

記号の説明

警告表示

警告表示は製品の取扱いにおける危険について警告するものです。以下の注意喚起語が使用されています:
危険
危険
  • この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる危険性がある場合に注意を促すために使われます。
警告
警告
  • この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる可能性がある場合に注意を促すために使われます。
注意
注意
  • この表記は、身体の負傷あるいは物財の損傷が発生する可能性がある場合に使われます。

取扱説明書の記号

この取扱説明書では、以下の記号が使用されています:
Image alternative 取扱説明書に注意してください
Image alternative 本製品を効率良く取り扱うための注意事項や役に立つ情報
Image alternative リサイクル可能な部品の取扱い
Image alternative 電動工具およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません

図中の記号

図中では以下の記号が使用されています:
Image alternative この数字は本取扱説明書冒頭にある該当図を示しています。
Image alternative 図中の付番は、重要な作業手順あるいは作業手順にとって重要なパーツであることを示しています。本文中ではこれらの作業手順またはパーツは、(3) のように当該の番号でハイライト表示されています。
Image alternative 概要図 には項目番号が付されていて、製品概要 セクションの凡例の番号に対応しています。
Image alternative この記号は、製品の取扱いの際に特に注意が必要なことを示しています。

製品に取り付けられているステッカー

レーザー情報
Image alternative レーザークラス 2、IEC60825-1/EN60825-1:2007 規格に基づく、CFR 21 § 1040(Laser Notice 50)準拠。
レーザーを覗き込まないでください。

製品情報

Hilti の製品はプロ仕様で製作されており、本体の使用、保守、修理を行うのは、認定を受けトレーニングされた人のみに限ります。これらの人は、遭遇し得る危険に関する情報を入手していなければなりません。製品およびアクセサリーの使用法を知らない者による誤使用、あるいは規定外の使用は危険です。
機種名および製造番号は銘板に表示されています。
  • 製造番号を以下の表に書き写しておいてください。ヒルティ代理店やサービスセンターへお問い合わせの際には、製品データが必要になります。
    製品データ
    マルチラインレーザー
    PM 40-MG
    製品世代
    01
    製造番号:

適合宣言

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当社は、単独の責任において本書で説明している製品が有効な基準と標準規格に適合していることを宣言します。適合宣言書の複写は本書の末尾にあります。
技術資料は本書の後続の頁に記載されています:
Hilti Entwicklungsgesellschaft mbH | Zulassung Geräte | Hiltistraße 6 | 86916 Kaufering, JA

安全

安全上の注意

この取扱説明書の各項に記された警告事項の外に、下記事項を必ず守ってください。 製品およびアクセサリーの使用法を知らない者による誤使用、あるいは規定外の使用は危険です。
  • 安全上の注意および指示事項が書かれた説明書はすべて大切に保管してください。
  • 本体を使用する前、および本体の使用中にも何回か、精度を点検してください。
  • 本体を使用の際には、油断せずに十分注意し、常識をもった作業をおこなってください。疲れている場合、薬物、医薬品服用およびアルコール飲用による影響下にある場合には本体を使用しないでください。本体使用中の一瞬の不注意が重傷事故の原因となることがあります。
  • 本体の加工や改造は絶対に行わないでください。
  • 安全機構を無効にしたり、注意事項や警告事項のステッカーをはがしたりしないでください。
  • 本体の使用中は子供や無関係者を作業場へ近づけないでください。
  • 周囲状況を考慮してください。火災や爆発の恐れがあるような状況では、本体を使用しないでください。
  • レーザービームのレベルは、眼の高さより明らかに高いか低い位置にしなければなりません。
  • もし本体が落下やその他の機械的な圧力を受けた場合は、本体の作動と精度をチェックしてください。
  • 精度を最高レベルまで高めるには、ラインビームを鉛直で平坦な面上に照射します。その際は本体を水平面に対して 90 ° になるように位置を調整します。
  • 不正確な測定を避けるために、レーザー照射窓は常にきれいにしておいてください。
  • 取扱説明書に記述されている使用、手入れと保守に関する事項に留意してご使用ください。
  • 未使用時には、本体を乾いた高い場所に施錠し、子供が触れない状態で保管してください。
  • 各国の労働安全衛生法に従ってください。

作業場の安全確保

  • 梯子や足場の上で作業を行うときは、不安定な態勢にならないように注意してください。足元を確かにし、常にバランスを保ちながら作業してください。
  • 測定場所の安全を確保し、本体を設置するときは、レーザービームが他人や自分に向いていないことを確かめてください。
  • ガラスや透明な物質を通して測った場合は、正確な値が得られない可能性があります。
  • 本体は振動のないしっかりとした土台の上に設置してください。
  • 本体は必ず決められた使用制限内で使用してください。
  • 作業場で複数のレーザーを使用している場合は、ご自分の使用している本体に対するレーザービームを他のレーザービームと取り違えないように注意してください。
  • 強い磁石は照射精度に影響を及ぼすことが考えられますので、測定機付近に磁石を置かないでください。Hilti マグネットアダプターは使用できます。
  • 極度に低温の場所から高温の場所に移す場合、あるいはその逆の場合は、本体温度が周囲温度と同じになるまで待ってから使用してください。

電磁波適合性

本体は厳しい規則に適合するように設計されていますが、 Hilti としては強い電磁波の照射により障害を受けて誤作動が発生する可能性を完全に排除することはできません。このような状況あるいはその他の理由による誤作動が疑われる場合は、読取り値が惑わされていないかチェックしてください。また Hilti としては、本体が他の装置(航空機の航法システムなど)に影響を及ぼす可能性も完全に排除するこてはできません。

レーザークラス 2/クラス II の本体のレーザー分類

本体は IEC 60825-1:2007 / EN 60825-1:2008 に準拠するレーザークラス 2 および CFR 21 § 1040(FDA)に準拠するクラス II に該当します。本体の使用にあたっては特別な保護装置は必要ありません。しかしながら、太陽光線と同様に光源を直接覗き込むようなことは避けてください。レーザービームが直接眼にあたる場合は、眼を閉じて頭部を照射範囲外にずらしてください。レーザービームを人に向けないでください。

バッテリーの慎重な取扱いおよび使用

  • Li‑Ion バッテリーの搬送、保管、作動については特別規定を守ってください。
  • バッテリーは高温、直射日光および火気を避けて保管してください。
  • バッテリーを分解したり、挟んだり、80 °C(176°F)以上に加熱したり、燃やしたりしないでください。
  • 衝撃を受けたことのあるバッテリー、1 m を超える高さから落下したことのあるバッテリー、あるいはその他の損傷を被っているバッテリーを使用あるいは充電しないでください。この場合には、必ず最寄りの Hilti  サービスセンター にご連絡ください。
  • バッテリーが掴むことのできないほどに熱くなっている場合は、故障している可能性があります。バッテリーを、目視確認が可能で可燃物のない場所に、可燃性の資材から十分な距離を設けて置いてください。バッテリーを冷ます。1 時間の経過後にも掴むことのできないほどに熱い場合は、そのバッテリーは故障している可能性があります。Hilti サービスセンター に連絡してください。

製品の説明

製品概要

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  1. 調節式脚部
  2. Li-Ion バッテリー
  3. 警告ステッカー
  4. ラインビームモード/受光器モード切り替えスイッチ
  5. レーザー照射窓
  6. オン/オフおよび振り子ロックのロータリースイッチ
  7. 回転プラットホームの微調整
  8. 円形水準器

正しい使用

本製品は自動整準機能付きのマルチラインレーザーで、直角の写し、水平位置合わせ、および正確な墨出しを一人で行うことができます。
本体は 3 本の緑色のレーザービーム(水平ビーム 1 本、鉛直ビーム 2 本)、1 つの基準ポイント、および 5 つのビーム交点ポイント(前、後、左、右、上)を照射し、有効照射距離は約  20 m です。有効照射距離は周囲の明るさによって異なります。
本体は室内での使用を想定して設計されており、回転レーザーの代用として使用することはできません。室外での使用の際には周囲条件が室内のそれに相当するのを確認するか、あるいは Hilti 受光器を使用してください。
用途:
  • 間仕切り壁位置の墨出し(矩および立ち)。
  • 矩手のチェックと写し。
  • 機器や設備の位置決め。
  • 地墨の天井への写し。
レーザーラインは個別に(鉛直レーザーラインのみ、あるいは水平レーザーラインのみ)にオンにすることも、一緒にオンにすることもできます。傾斜角のある状態で使用する場合には、自動整準用の振り子がロックされます。
  • 本製品には、必ず Hilti の B 12 シリーズの Li-Ion バッテリーを使用してください。
  • これらのバッテリーには、必ず Hilti の C4/12 シリーズの充電器を使用してください。

特徴

本体はすべての方向に約 3.0° 以内で自動整準します。これで十分でない場合には、調節式脚部と円形水準器により本体を水平にすることができます。自動整準時間はわずか 3 秒ほどです。
自動整準範囲を超過すると、レーザーが点滅して警告します。
標準設定では、本体をオンにしたときラインビームの明るさが高い可視モードになります。ラインビームモード/受光器モード切り替えスイッチを長押しすると、本体は受光器モードに切り替わり PMA 31G 受光器に対応した状態となります。切り替えスイッチをもう一度押すかあるいは本体をオフにすると、受光器モードは再び非作動になります。

本体標準セット構成品

マルチラインレーザー、本体ケース、取扱説明書、製造証明書。
その他の本製品用に許可されたシステム製品については、弊社営業担当または Hilti センターにお問い合わせいただくか、あるいは www.hilti.com でご確認ください。

作動モードの表示

状態
意味
レーザービームが 10 秒毎に 2 回(振り子がロックされていない場合)、または 2 秒毎に 2 回(振り子がロックされている場合)点滅する。
電池残量がほとんどありません。
レーザービームが 5 回点滅した後、照射され続ける。
受光器モードを作動/非作動にします。
レーザービームが非常に速い周期で点滅する。
本体が自動整準されません。
レーザービームが 5 秒毎に点滅ずる。
傾斜ラインモードです、振り子はロックされているのでラインビームは整準されません。

製品仕様

受光器未使用時のラインビームおよび交点ビームの有効照射距離
20 m
(65 ft - 10 in)
受光器使用時のラインビームおよび交点ビームの有効照射距離
2 m … 50 m
(6 ft - 10 in … 164 ft)
自動整準時間(標準)
3 s
レーザークラス
クラス 2、可視、510...660 nm(EN 60825-1:2008 / IEC 60825-1:2007)、クラス II(CFR 21 § 1040(FDA))
ライン厚(距離 5 m)
< 2.2 mm
(< 0.09 in)
自動整準範囲
±3,0 °(標準)
測定精度
± 2 mm 上 10 m
(± 0.1 in 上 32 ft - 10 in)
動作状態表示
レーザービームおよびスイッチ位置 オフ、オンロック、およびオンロック解除
電源
Hilti B 12 Li-Ion バッテリー
連続動作時間(全ラインビーム オン)
Hilti 温度 +24 °C(+72°F):7 時間(標準)
連続動作時間(水平あるいは鉛直ラインビーム オン)
Hilti 温度 +24 °C(+72°F):10 時間(標準)
作動温度
−10 ℃ … 40 ℃
(14 ℉ … 104 ℉)
保管温度
−25 ℃ … 63 ℃
(−13 ℉ … 145 ℉)
防塵、防滴構造(バッテリー収納部を除く)
IP 54(IEC 60529 準拠)
三脚取付ネジ
BSW 5/8"UNC1/4"
ビーム拡散
0.05 mrad … 0.08 mrad
平均出力 (最大)
< 0.95 mW
重量(バッテリーを含む)
1.24 kg
(2.73 lb)

ご使用方法

注意
負傷の危険! レーザービームを人に向けないでください。
  • 決してレーザーの光源を覗き込まないでください。直接眼にあたった場合は、眼を閉じて頭部を照射範囲外にずらしてください。

バッテリーを装着する

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  • バッテリーを確実にロックされるまで装着します。
    本体には必ず Hilti が推奨する Li-Ion バッテリーを使用してください。

ベースプレートを取り外す/調整する

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  1. ベースプレートを取り外すには、ベースプレートを本体から前方へ引き抜きます。
  2. 本体を影響を受けやすい表面に設置する場合は、保護のために脚部のラバースリーブを下方へと引き出すことができます。
  3. 高さ調整のためにベースプレートの脚部を取り外すことができます。

レーザービームをオンにする

  1. ロータリースイッチを Image alternative(オン/ロック解除)の位置にします。
    • 鉛直レーザービームが見えるようになります。
  2. 希望のラインビームモードが設定されるまで、切り替えスイッチを何回か押します。
    本体のモードは次の順序で切り替わり、最後のモードに切り替わった後に再び最初のモードに戻り、これを繰り返します:鉛直レーザーライン、水平レーザーライン、鉛直および水平レーザーライン。

レーザービームをオフにする

  • ロータリースイッチを OFF(オフ/ロック)位置にします。
    • レーザービームは見えなくなり、振り子はロックされます。
    バッテリーが空の場合、本体がオフになります。

レーザー受光器モードを作動/非作動にする

受光器の有効測定距離は、建築条件に起因するレーザー出力の非対称性、および考えられる外部の妨害光源により制限を受けることがあります。
ラインレーザーの強い側で作業を行い、有効測定距離を最適なものとするため直接光の中での作業は行わないようにしてください。レーザーの強い側はバッテリーが取り付けられている背面側と、それと向かい合う前面側です。
  1. 受光器モードを作動させるには、ラインビームモード/受光器モード切り替えスイッチを 4 秒以上押し続けます。
  2. 受光器モードを再び非作動にするには、切り替えスイッチを改めて 4 秒以上押し続けます。
    本体をオフにすると受光器モードは非作動になります。

レーザービームを「傾斜ライン」機能用に設定する

  1. ロータリースイッチを Image alternative(オン/ロック)の位置にします。
    • 水平レーザービームのみが見えるようになります。
  2. 希望のラインビームモードが設定されるまで、ラインビームモード切り替えスイッチを何回か押します。
    「傾斜ライン」機能では、振り子はロックされ本体は整準されません。
    5 秒間すべてのレーザービームが点滅します。
    本体のモードは次の順序で切り替わり、最後のモードに切り替わった後に再び最初のモードに戻り、これを繰り返します:水平レーザーライン、鉛直レーザーライン、鉛直および水平レーザーライン。

作業例

設置面の凹凸が激しい場合には、調節式脚部により予め本体をおおまかに調整することができます。

高さを写す

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間仕切り用ランナーを設置する

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配管の鉛直方向を位置決めする

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ヒーターエレメントを位置決めする

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ドアおよび窓フレームを位置決めする

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点検

鉛直ポイントを点検する

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  1. 高さ 5...10 m の空間(吹抜けのある室内など)の床面に十字マークをケガきます。
  2. 本体を水平な面に設置します。
  3. 本体をオンにして振り子をロック解除します。
  4. 本体の地墨ポイントビームを床面にケガいた十字マークの中心に合わせます。
  5. レーザーラインの上側の交点を天井にケガきます。あらかじめ天井に紙を一枚貼り付けておいてください。
  6. 本体を 90 ° 回します。
    赤い地墨ポイントビームは十字マークの中心に留まらなければなりません。
  7. レーザーラインの上側の交点を天井にケガきます。
  8. この作業を、180 ° と 270 ° の角度で繰り返します。
    マークした 4 点を基に天井に円を描きます。円の直径 D(単位は mm またはインチ)、および部屋の高さ RH(単位は m またはフィート)を測定します。
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  1. 値 R を計算します。
    • 値 R は 3 mm 未満でなければなりません(これは 10 m において 3 mm に相当します)。
    • 値 R は 1/8" 未満でなければなりません。

レーザービームの整準を点検する

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  1. 本体を水平面に部屋の一方の壁(A)から約 20 cm 離して置き、レーザーラインの交点を壁(A)に照射します。
  2. レーザーラインの交点を十字マーク(1)で壁(A)、十字マーク(2)で壁(B)にケガきます。
  3. 本体を水平面に部屋の一方の壁(B)から約 20 cm 離して置き、レーザーラインの交点を壁(A)の十字マーク(1)に照射します。
  4. 調節式脚部を使用してレーザーラインの交点の高さを調整し、交点が壁(B)のマーク(2)と一致するようにします。その際は、水準器が中心にあることを確認してください。
  5. レーザーラインの交点を改めて壁(A)に十字マーク(3)でケガきます。
  6. 壁(A)の十字マーク(1)と(3)とのずれを測定します(RL = 部屋の長さ)。
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  1. 値 R を計算します。
    • 値 R は 2 mm 未満でなければなりません。
    • 値 R は 1/8" 未満でなければなりません。

直角度(水平)を点検する

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  1. 本体を壁から約 5 m 離して、部屋の中央の基準十字マークの中心に地墨ポイントビームを合わせて設置します。
  2. 4 面の壁に 4 つの交点をすべてケガきます。
Image alternative
  1. 本体を 90° 回し、交点の中心が最初の基準ポイント(A)と合っていることを確認します。
  2. それぞれの新しい交点をケガき、ずれを測定します(R1、R2、R3、R4 [mm])。
Image alternative
  1. ずれ R を計算します(RL = 部屋の長さ)。
    • 値 R は 3 mm または 1/8" 未満でなければなりません。

鉛直ラインの照射精度を点検する

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  1. 本体を 2 m の高さに位置決めします(位置 1)。
  2. 本体をオンにします。
  3. 本体から 2.5 m 離れた同じ高さ(2 m)の位置に最初のターゲット板 T1(鉛直)を置いて鉛直レーザービームがターゲット板に当たるようにし、この位置にケガきます。
  4. 続いて 2 枚目のターゲット板 T2 を最初のターゲット板の 2 m 下方に置いて鉛直レーザービームがターゲット板に当たるようにし、この位置にケガきます。
  5. 試験構造部に対して反対側(鏡像)にあたる位置 2 を、床面上のレーザーラインの本体から 5 m 離れた位置にケガきます。
  6. 続いて本体を今ケガいた床面上の位置(位置 2)に設置します。
  7. レーザービームの位置を調整し、ターゲット板 T1 およびそれにケガいた位置にレーザービームが当たるようにします。
  8. 新しい位置をターゲット板 T2 にケガきます。
  9. ターゲット板 T2 の 2 つのマークの間隔 D を読み取ります。
    D の値が 2 mm より大きい場合は、本体を Hilti リペアセンターで調整する必要があります。

手入れと保守

清掃および乾燥

  • 本体から埃を除去してください。
  • 本体に指で触れないでください。
  • 本体は必ず清潔な柔らかい布で清掃してください。必要に応じてアルコールまたは水で布を湿してください。
  • 本体を保管する場合は、保管温度を確認してください、特に夏季あるいは冬季に車内で保管する場合は注意が必要です(-25 °C...63 °C)(-13 °F...145 °F)。

Hilti 校正サービス

各種の規則に従った信頼性を保証するためには、本体の定期点検を Hilti 校正サービスに依頼されることをお勧めします。
Hilti 校正サービスはいつでもご利用いただけますが、少なくとも年に 1 回は校正サービスをご利用されることをお勧めします。
Hilti 校正サービスでは、本体が点検日の時点で、取扱説明書に記載されている製品仕様を満たしていることが証明されます。
本体が仕様範囲にない場合は、再調整します。
調整と点検の終了後調整済みステッカーを貼って、本体がメーカー仕様を満たしていることを証明書に記載します。
ISO 900X を取得した企業では、校正証明書が常に必要になります。
詳しくは、弊社営業担当または Hilti 代理店・販売店にお問い合わせください。

搬送および保管

搬送

  • 搬送や送付の際は、本体を Hilti の本体ケースか同等の梱包に入れてください。

保管

  • 本体が濡れた場合はケースに入れないでください。
  • 本体、本体ケース、アクセサリーは清掃し、乾燥させる必要があります(最高 63 °C/145 °F の温度で)。
  • 本体は完全に乾燥した状態で本体ケースに収納し、乾燥した場所で保管してください。
  • 長期間保管した後や搬送後は、使用前に本製品の精度をチェックしてください。

バッテリー式工具およびバッテリーの搬送および保管

搬送
    注意
    搬送時の予期しない始動
  • お使いの製品は、必ずバッテリーを装着していない状態で搬送してください!
  • バッテリーを取り外してください。
  • バッテリーは決して梱包しない状態で搬送しないでください。搬送中のバッテリーは、他のバッテリー電極と接触して短絡の原因となることを防ぐために、過大な衝撃や振動から保護し、あらゆる導電性の物体あるいは他のバッテリーから隔離する必要があります。バッテリーの搬送に関する各国(地域)の規則を遵守してください。
  • バッテリーは郵送しないでください。損傷していないバッテリーを送付する場合は、運送業者を手配してください。
  • 使用の前にその都度、また長距離の搬送の前後には、製品とバッテリーに損傷がないか点検してください。
保管上の注意事項
    警告
    故障したあるいは液漏れしたバッテリーによる予期しない損傷
  • お使いの製品は、必ずバッテリーを装着していない状態で保管してください!
  • 製品とバッテリーは涼しくて乾燥した場所に保管してください。製品仕様に記載されている温度の限界値に注意してください。
  • バッテリーは充電器内で保管しないでください。充電の後は、必ずバッテリーを充電器から取り出してください。
  • バッテリーを太陽の直射下、熱源の上、窓際等で保管しないでください。
  • 製品およびバッテリーは、子供や権限のない人が手を触れることのないようにして保管してください。
  • 使用の前にその都度、また長期にわたる保管の前後には、製品とバッテリーに損傷がないか点検してください。

故障時のヒント

この表に記載されていない、あるいはご自身で解消することのできない故障が発生した場合には、弊社営業担当または Hilti サービスセンターにご連絡ください。
故障
考えられる原因
解決策
本体をオンにできない。
バッテリーが空。
  • バッテリーを充電する。
バッテリーが正しく装着されていない。
  • バッテリーを装着し、本体にバッテリーがしっかりと固定されていることを確認してください。
本体またはロータリースイッチの故障。
  • Hilti サービスセンターに本体の修理を依頼してください。
個々のレーザービームが作動しない。
レーザー光源またはレーザー制御の故障。
  • Hilti サービスセンターに本体の修理を依頼してください。
本体をオンにできるが、レーザービームを確認できない。
レーザー光源またはレーザー制御の故障。
  • Hilti サービスセンターに本体の修理を依頼してください。
本体温度が高すぎる、または低すぎる。
  • 本体を冷まして/暖めてください。
自動整準が作動しない。
本体を設置している土台の傾斜がきつすぎる。
  • ロータリースイッチを Image alternative の位置にしてください。
傾斜センサーの故障。
  • Hilti サービスセンターに本体の修理を依頼してください。
本体が 1 時間後にオフになる。
自動オフ機能が作動している。
  • 切り替えスイッチを 4 秒以上押してください。
有効受光距離が短すぎる
レーザーの弱い側で作業している。
建設現場の反射率が明るすぎる
  • レーザーおよび/または受光器をより暗い領域に設置してください。
光が直接受光領域にあたっている。
  • 影を設けるなどの対策により受光領域に光が直接あたらないようにしてください。
受光器がレーザービームを受光していない
レーザーが受光器モードになっていない
  • ラインレーザーで受光器モードを作動させてください。
受光器がレーザーから離れすぎている。
  • 受光器の位置をレーザーに近づけてください。

廃棄

警告
誤った廃棄による負傷の危険! 漏出するガスあるいはバッテリー液により健康を損なう危険があります。
  • 損傷したバッテリーを送付しないでください!
  • 短絡を防止するために接続部を非導電性のもので覆ってください。
  • バッテリーは子供が手を触れることのないように廃棄してください。
  • バッテリーの廃棄は、最寄りの Hilti Store あるいは適切な廃棄物処理業者に依頼してください。
Image alternative Hilti 製品の大部分の部品はリサイクル可能です。リサイクル前にそれぞれの部品は分別して回収されなければなりません。多くの国で Hilti は、古い電動工具をリサイクルのために回収しています。詳細については弊社営業担当または Hilti 代理店・販売店にお尋ねください。
古い電気および電子工具の廃棄に関するヨーロッパ基準と各国の法律に基づき、使用済みの電気工具は一般ゴミとは別にして、環境保護のためリサイクル規制部品として廃棄してください。
Image alternative
  • 本体を一般ゴミとして廃棄してはなりません。

メーカー保証

  • 保証条件に関するご質問は、最寄りの Hilti 代理店・販売店までお問い合わせください。

FCC 注意事項(米国用)/IC 注意事項(カナダ用)

本体は、FCC 規定の第 15 条、および CAN ICES-3 (B) / NMB-3 (B) に適合しています。ご使用前に、以下の点につきご了承下さい。
  1. 本体は有害な干渉を引き起こさないでしょう。
  2. 本体は、予期せぬ操作を引き起こすような干渉をも受信する可能性があります。
Hilti からの明確な許可なしに本体の改造や変更を行うと、使用者が本体を操作する権利が制限されることがあります。