言語

SI‑AT‑A22

オリジナル取扱説明書

文書について

本書について

  • ご使用前に本書をすべてお読みください。このことは、安全な作業と問題のない取扱いのための前提条件となります。
  • 本書および製品に記載されている安全上の注意と警告表示に注意してください。
  • 取扱説明書は常に製品とともに保管し、他の人が使用する場合には、製品と取扱説明書を一緒にお渡しください。

記号の説明

警告表示

警告表示は製品の取扱いにおける危険について警告するものです。以下の注意喚起語が使用されています:
危険
危険
  • この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる危険性がある場合に注意を促すために使われます。
警告
警告
  • この表記は、重傷あるいは死亡事故につながる可能性がある場合に注意を促すために使われます。
注意
注意
  • この表記は、軽傷あるいは物財の損傷が発生する可能性がある場合に使われます。

本書の記号

本書では、以下の記号が使用されています:
Image alternative 使用前に取扱説明書をお読みください
Image alternative 本製品を効率良く取り扱うための注意事項や役に立つ情報
Image alternative リサイクル可能な部品の取扱い
Image alternative 工具およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません

図中の記号

図中では以下の記号が使用されています:
Image alternative この数字は本取扱説明書冒頭にある該当図を示しています
Image alternative 付番は図中の作業手順の順序に対応していて、本文の作業手順とは一致しない場合があります
Image alternative 概要図 には項目番号が付されていて、製品概要 セクションの凡例の番号に対応しています
Image alternative この記号は、製品の取扱いの際に特に注意が必要なことを示しています。

製品により異なる記号

製品に表示されている記号

製品には以下の記号が使用されています:
Image alternative 直流

製品情報

Image alternative 製品はプロ仕様で製作されており、その使用、保守、修理を行うのは、認定を受けトレーニングされた人のみに限ります。これらの人は、遭遇し得る危険に関する情報を入手していなければなりません。製品およびアクセサリーの使用法を知らない者による誤使用、あるいは規定外の使用は危険です。
機種名および製造番号は銘板に表示されています。
  • 製造番号を以下の表に書き写しておいてください。ヒルティ代理店やサービスセンターへお問い合わせの際には、製品データが必要になります。
    製品データ
    タイプ
    SI‑AT‑A22
    製品世代
    01
    製造番号:

安全

安全上の注意

  • インパクトドライバー/レンチの取扱説明書の安全上の注意を遵守してください。

製品の説明

インテリジェント締付けモジュール

Image alternative
  1. 操作ボタン
  2. LCD ディスプレイ
  3. インジケーター
  4. バーコードスキャナー
  5. ロック解除ボタン
  6. USB 接続ソケット
  7. USB ソケットのカバー(開いた状態を図示)

操作ボタン

Image alternative
  1. OK ボタン
  2. 左矢印ボタン
  3. 右矢印ボタン
  4. ロックボタン
  5. スキャンボタン

正しい使用

本書で説明している製品は、接続エレメントを適切に締め付けてその品質を確実なものにするために、モデル名が SI… …AT‑A22(「…」 = 任意の文字)の Hilti インパクトドライバー/レンチに使用できる電子モジュールです。モジュールに作業に関するログファイルが作成され、記録作成の目的で PC ソフトウェア AT Documentation Software により読み出すことができます。

このモジュールでトルクを設定することはできません!
  • 本製品には、必ず Hilti の B 22 シリーズの Li-Ion バッテリーを使用してください。

  • これらのバッテリーには、必ず Hilti が承認した充電器を使用してください。詳細情報については、弊社営業担当または Hilti Store にお問い合わせいただくか、あるいは www.hilti.group でご確認ください。

  • Hlti ファスナーの締付けには、必ずそれぞれの製品の取扱説明書に記載されているインパクトドライバー/レンチソケットを使用してください。

考えられる誤った使用

本製品は、原子力発電所での Hilti ファスニングには適していません!

インジケーター

モジュール両側のインジケーターの種々の状態により、以下のメッセージあるいは状態を知らせます:
状態
意味
インジケーターが緑色で点灯します。
  • スキャン時:バーコードまたは QR コードが検知されました。
  • インパクトドライバー/レンチの自動遮断装置作動後のねじ締め時:締付けは正常に終了しました。
インジケーターが赤色で点滅します。
  • スキャン時:バーコードまたは QR コードが検知されませんでした。
  • インパクトドライバー/レンチのスイッチオフ後のねじ締め時:ねじは選択された設定にしたがって締め付けることができませんでした。その原因として、たとえばインパクトドライバー/レンチが手動操作により予めスイッチオフにされていた可能性があります。
インジケーターが黄色で点滅します。
ねじはすでに締め付けられていて、再び緩められたことが検知されました。そのためねじは再締付け用の専用のパラメーターで締め付けられ、締付けは正常に終了しました。

ブザー

締付けモジュールに組み込まれているブザーは、フィードバック用に以下のチェック音を出力します:
  • 長い音:確定音(OK/手順が正常に終了した)
  • 2 回の短い音、LED は黄色で点滅:警告音 1(OK または OK でない/再締付け)
  • 4 回の短い音、LED は赤色で点滅:警告音 2(OK でない/手順をキャンセル)

USB 接続

USB 接続ソケットを介してインテリジェント締付けモジュールと PC を接続することができます。 AT Documentation Software を使用して、たとえば以下のような機能が可能になります:
  • 新しい固定具用のデータセットの追加
  • 既存のデータセットの変更/更新
  • 記録機能を無効にする/有効にする
  • 記録機能のログファイルのロード
  • 締付けモジュールの時計の設定
詳細情報は、 AT Documentation Software の添付資料をご覧ください。
ソフトウェアはのリンクよりダウンロードできます。
http://www.hilti.com/adaptive_torque_documentation_software

本体標準セット構成品

インテリジェント締付けモジュール、取扱説明書、クイックガイド、USB ケーブル。
その他のご使用の製品用に許可されたシステム製品については、弊社営業担当または Hilti Store にお問い合わせいただくか、あるいは www.hilti.group でご確認ください。

製品仕様

重量(EPTA プロシージャ 01 に準拠)
0.26 kg
バーコードスキャナー
カメラスキャナー(イメージャー)

ご使用方法

インテリジェント締付けモジュールを装着する

警告
短絡の危険 !
  • 締付けモジュールを装着する前に、締付けモジュールの電気接点とインパクトドライバー/レンチの電気接点に異物がないか確認してください。
Image alternative
警告
締付けモジュールの落下による負傷の危険 !
  • 締付けモジュールがしっかりとインパクトドライバー/レンチに装着されていることを確認してください。
  • ストッパーにロックする音が聞こえるまで、締付けモジュールをインパクトドライバー/レンチの後部から挿入します。

バッテリーを装着する

警告
短絡の危険 !
  • バッテリーを装着する前に、バッテリーの電気接点と締付けモジュールの電気接点に異物がないか確認してください。
Image alternative
警告
バッテリーの落下による負傷の危険 !
  • バッテリーがしっかりと締付けモジュールに装着されていることを確認してください。
  • ストッパーにロックする音が聞こえるまで、バッテリーを締付けモジュールの後部から挿入します。

スイッチのオン/オフ

締付けモジュールをオンにする

条件 : 締付けモジュールはオフ状態で、ディスプレイには何も表示されていません。
  1. インパクトドライバー/レンチの正回転/逆回転切替えスイッチを正回転にします。
  2. インパクトドライバー/レンチのコントロールスイッチを短く押します。
    • ディスプレイ照明がオンになり、ディスプレイに短時間スタート画面 Image alternative が表示されます。
    • 機能点検のために、インジケーターが、赤色、黄色、緑色の順で短時間点灯します。チェック音が鳴ります。
    • ディスプレイでは、最後に選択されたモードが選択フレームで囲まれて表示されます。
    • ディスプレイに不具合が表示される場合:
      • 「故障時のヒント」の章でディスプレイ表示の意味、考えられるメッセージの原因、不具合解消のために行うことのできる処置について確認してください。
  3. ロックボタンを押します。
    • 締付けモジュールはロックされました、インパクトドライバー/レンチは使用可能な状態です。

締付けモジュールをオフにする

以下の場合には、インテリジェント締付けモジュールは自動的にオフになります:
  • 長時間にわたり使用されなかったためインパクトドライバー/レンチが自動的にオフになった場合
  • バッテリーが取り外された場合
  • USB プラグが引き抜かれたことで締付けモジュールと PC との USB 接続が解除された場合。

基本的なご使用方法

このセクションでは、操作体系を示すために頻繁に必要になる基本機能について説明します。特定の作業に対する詳細な操作については、当該の作業の章をご覧ください。
モジュールをロック解除するインテリジェント締付けモジュールで設定を行うには、締付けモジュールをロック解除する必要があります。
  • インテリジェント締付けモジュールをロック解除するには、ロックボタン Image alternative を 1 秒以上押し続けてください。
  • ディスプレイでは、最後に表示されたファスナーの種類、または最後に表示されたモードの回りに選択フレームが表示されます。
  • 締付けモジュールはロック解除されて、設定モードにあります。インパクトドライバー/レンチは非作動になっています。
ナビゲーションディスプレイに選択フレームと複数のエレメント(オプション、パラメーター)が表示される場合は、選択フレームを矢印ボタン Image alternative および Image alternative を使用して移動させることができます。
オプションを選択する/パラメーターを変更するロック解除された締付けモジュールでは、以下に説明する手順によりオプションまたはパラメーターを変更することができます。
  • ディスプレイの選択フレームを変更するエレメント(オプション/パラメーター)に合わせます。
  • OK ボタンを押します。
  • エレメントが黒い背景で表示されます。
  • 矢印ボタンを使用して希望の設定を行います。
  • 表示された設定を適用するには OK ボタンを押してください。
  • エレメントは再び選択フレームのある状態で表示されます。
モジュールをロックするすべての設定を行った後には、インテリジェント締付けモジュールを再びロックする必要があります。
  • ロックボタン Image alternative を押します。
  • ディスプレイの選択フレームが消えます。設定された加工パラメーターが保存され、誤って変更されることはありません。
  • インテリジェント締付けモジュールはロックされ、インパクトドライバー/レンチは再び作動状態になります。

基本設定

基本設定メニューを呼び出す

  1. 締付けモジュールがロックされている場合は、ロックボタンを 1 秒以上押し続けてロックを解除してください。
  2. OK ボタンを 1 秒以上押してください。
    • 基本設定メニューが表示されます。

基本設定メニューの機能を選択する

  1. 矢印ボタンを使用して、選択フレームを希望する機能の記号に合わせます。
    基本設定メニューの機能
    記号
    機能
    Image alternative 締付けモジュールの時計の日付と時刻を表示する
    時計の設定は、 AT Documentation Software によってのみ可能です。
    Image alternative インパクトドライバー/レンチが次回のメンテナンス期限を迎えるまでの残り時間/使用可能期間
    Image alternative 締付けモジュールのメモリーの使用状況を表示する
    表示値が 100 % に達すると、古いデータは上書きされます。
    AT Documentation Software を使用して記録したデータを読み出し、締付けモジュールのメモリーから削除することができます。
    Image alternative 締付けモジュールのソフトウェアバージョンを表示する
    Image alternative 基本設定メニューを終了する
  2. OK ボタンを押します。

メンテナンスステータス/残り使用可能期間のディスプレイ表示

基本設定メニューで記号  Image alternative が有効になると、以下のディスプレイ表示により次のメンテナンス期限までのインパクトドライバー/レンチの残りの使用可能期間が表示されます。
ディスプレイ表示とは無関係に、インパクトドライバー/レンチはそれを使用して行うねじ締めの品質を確保するために、少なくとも 1 年に 1 回は整備作業を行う必要があります。
インパクトドライバー/レンチのメンテナンスステータスに関するディスプレイ表示
表示
意味
Image alternative インパクトドライバー/レンチは正常な状態です、さしあたりメンテナンスの必要はありません。
Image alternative インパクトドライバー/レンチは近いうちにメンテナンス期限を迎えます。
ディスプレイ右の矩形のセグメントは残り使用可能期間を示しています。
Image alternative インパクトドライバー/レンチは直ちにメンテナンスが必要です。
この警告メッセージは残り使用可能期間が経過すると自動的に現れます。モード「インテリジェントモード」および「ねじ締め」は選択できなくなります。

基本設定メニューを終了する

  1. 選択フレームを記号 Image alternative に合わせます。
  2. OK ボタンを押します。
    • ディスプレイに最後に選択したモードが表示されます。

モード

以下の個々のモードの説明は、インパクトドライバー/レンチの正回転にのみ有効なものです。インパクトドライバー/レンチは逆回転では監視されずに回転します。

インテリジェントモード

モード「インテリジェントモード」では、インテリジェント締付けモジュールは選択されたファスナーの種類の締付けを制御および監視します。その際、最後に行われたソフトウェア更新の締付けパラメーターが使用されます。製品名称も加工パラメーターも変更になることがあるので、締付けモジュールには常に最新のソフトウェアバージョンがインストールされている必要があります。
  • インテリジェントモードが選択されていると、インパクトドライバー/レンチのトルク表示「AT」が点灯します。
  • 作動ステージの切り替えは無効になります。しかしながら、コントロールスイッチによりインパクトドライバー/レンチをオン/オフすることができます。
    これについては、ご使用のインパクトドライバー/レンチの取扱説明書を確認してください。
インテリジェントモードの加工パラメーター
Image alternative
  1. ファスナーの種類(ファスナーの略称)
  2. 母材/素材の品質/製品仕様
  3. 直径(オプション)
図は、ディスプレイにおける加工パラメーターの配置を示したものです。
ファスナーの種類種々のファスナーの種類に対して、工場出荷時に締付けモジュールに加工パラメーターを保存してあります。
表示されるファスナーは、使用しているファスナーに対応していなければなりません。
詳細情報は、SI-AT-A22 のクイックガイドおよびそれぞれの製品の取扱説明書を確認してください。

モード「ねじ締め」

このモードでは、合計で 30 のステージが使用できます。特定のファスナーの種類に対して選択すべきステージは、ファスナーの直径と指定のトルクにより異なります。ステージはこれらのデータを基に段階的に確認できます。
モード「ねじ締め」ではディスプレイ表示は以下のようになります:
Image alternative
ねじ記号の右横の数字は選択されたステージを示します。

モード「ねじ締め」に必要なステージを確認する

  1. Image alternative 注意! ねじ締めを開始する前に、締結する構造物要素の接触面が全面にわたって接触していて、ナットがストップ位置まで下げられて構造物要素に接触していることを確認してください。
  2. 低いステージを使用してファスナーを締め付けます。
    • 強すぎる締付けによりファスナーが損傷するのを防ぐために、プロセスは可能な限り低いステージで段階的に開始ししてください。
  3. 校正済みのトルクレンチを使用して、ファスナーの達成されたトルクを点検します。
    複数のファスナーを繰り返し締め付ける場合は、すべてのねじ締め条件が同じであることを確認してください。ねじ締め条件が変更されると、必要になるステージも変化する可能性があります。
    結果 1 / 3締め付けるファスナーの規定のトルクに達しませんでした。
    • ファスナーを緩め、締付けモジュールでより高いステージを設定します。
    • ファスナーを新しいステージで締め付け、点検手順を再度行います。
    結果 2 / 3締め付けるファスナーの規定のトルクを超過しました。
    • ファスナーを緩め、締付けモジュールでより低いステージを設定します。
    • ファスナーを新しいステージで締め付け、点検手順を再度行います。
    結果 3 / 3ファスナーが規定のトルクで締め付けられました。
    ファスナーに対する正しいステージが確認されました。

モード「非制御モード」

このモードではインテリジェント締付けモジュールは非作動になっています。インパクトドライバー/レンチは、インテリジェント締付けモジュールがないかのように動作します。このため、インテリジェント締付けモジュールなしでの短時間の作業のために締付けモジュールを取り外す必要はありません。
ディスプレイでは非制御モードは以下のように表示されます:
Image alternative
被制御モードでは、インパクトドライバー/レンチのトルク表示のインジケーター「AT」は点灯しませんが、インパクトドライバー/レンチの種々の作動ステージを設定するボタンは機能します。

モードを設定する

モードは、2 つの方法で希望のファスナーの種類に設定することができます。
  • ファスニングする Hilti 製品のパッケージにある当該のバーコードまたは QR コードをスキャンします。
  • 締付けモジュールの操作ボタンによる手動設定
バーコードまたは QR コードのスキャン締め付ける対象の Hilti 製品にバーコードまたは QR コードがある場合には、これらのコードをスキャンすることでモードを迅速かつ簡単に製品に合わせて設定することができます。
手動設定締め付け対象の製品にバーコードや QR コードがない場合には、締付けモジュールの操作ボタンによりモードを設定することができます。
モード「非制御モード」は手動でのみ設定できます。

モードを操作ボタンで設定する

  1. 締付けモジュールをロック解除します。
  2. 必要に応じて、矢印ボタンを使用して選択フレームを他の変更の必要があるオプションに合わせます。
  3. OK ボタンを押します。
    • 選択されたオプションが黒い背景で表示されます(反転表示)。
  4. 矢印ボタンを使用して希望の設定を選択します。
  5. OK ボタンを押します。
    • 選択された設定は再び選択フレームのある状態で表示されます。
  6. さらに設定を行うには、最後の 3 手順を繰り返してください。
  7. 締付けモジュールをロックします。

モードをバーコードまたは QR コードのスキャンにより設定する

  1. 締付けモジュールをロック解除します。
  2. スキャンボタンを押します。
    • スキャナーが有効になり、ディスプレイの記号 Image alternative が読取り可能な状態にあることを示します。
Image alternative
  1. モジュールを約 15 cm(6″)離してバーコードあるいは QR コードの方向に保持し、コードがスキャナーにより照射されるフレーム内にあるようにします。
    • インジケーターが緑色で点灯します。
    • 確定音が鳴ります。
    • ディスプレイにねじ締めする製品用のモードが表示されます。
    • インジケーターが赤色で点滅します。
    • 警告音が鳴ります。
    • ディスプレイに Image alternative Image alternative が表示されます(コードを読み込むことができなかったか、あるいはコードが未知のものです)。
      • スキャンボタンを押してコードを再度スキャンしてください。
        ねじ締めする製品の加工パラメーターがまだ締付けモジュールのメモリーに存在しないことも考えられます。製品が SI-AT 互換であるならば、それぞれの SI-AT-A22 取扱説明書の当該製品の QR コードをスキャンすることができます。このようにして、加工パラメーターを SI-AT モジュールのメモリーにロードすることができます。製品の加工パラメーターは、 AT Documentation Software により USB を介して締付けモジュールに保存することもできます。常に最新の加工パラメーターが使用されるのを確実なものとするために、締付けモジュールのソフトウェアは定期的に更新をチェックする必要があります。
  1. 締付けモジュールをロックします。

製品をインテリジェントモードで締め付ける

締付けモジュールを使用する前に、ねじ締めする製品が正しく取り付けられていることを確認してください。ねじ締めする製品の取扱説明書の注意事項、およびファスナーの点検に関する説明に注意してください。
  1. モードを「インテリジェントモード」に設定します。
  2. 正回転/逆回転切り替えスイッチを正回転の位置にします。
  3. 適切な先端工具を装着したインパクトドライバー/レンチをねじ締めする製品にセットします。
  4. コントロールスイッチを押して、締付けモジュールから以下のいずれかのフィードバックがあるまでその状態を保ちます:
Image alternative
結果 1 / 4
  • メッセージ「ねじ締めが正常に終了しました」が表示されます。
  • インジケーターが緑色で点灯します。
  • 確定音が鳴ります。
ファスナーが正しく締め付けられました。同じタイプの次のファスナーを直ちに続行することができます。
Image alternative
結果 2 / 4
  • メッセージ「再締付けが正常に終了しました」が表示されます。
  • インジケーターが黄色で点滅します。
  • 警告音が鳴ります。
既に締め付けられていたがその後緩められたねじが再び締め付けられました。 情報: 以前にファスナーが正しく締め付けられなかった場合には、ファスナーを校正済みのトルクレンチで点検するか、締め付ける必要があります。
Image alternative
結果 3 / 4
  • メッセージ「バッテリー電圧が低すぎます」が表示されます。
  • インジケーターが赤色で点滅します。
ファスナーに対してバッテリーの残り容量が少なすぎます。
  • メッセージを確定するには OK ボタンを押します。
  • より多くの容量が充電されているバッテリーを装着します。
Image alternative
結果 4 / 4
  • メッセージ「ねじ締めを正しく終了できませんでした」が表示されます。
  • インジケーターが赤色で点滅します。
  • 警告音が鳴ります。
  • ファスナーを校正済みのトルクレンチを使用して締め付けます。

製品をモード「ねじ締め」で締め付ける

  1. モードを「ねじ締め」に設定します。
  2. ねじ締めする製品のために設定すべき締付けステージを確認し、設定します。
  3. 正回転/逆回転切り替えスイッチを正回転の位置にします。
  4. 適切な先端工具を装着したインパクトドライバー/レンチをねじ締めする製品にセットします。
  5. コントロールスイッチを押して、締付けモジュールから以下のいずれかのフィードバックがあるまでその状態を保ちます:
Image alternative
結果 1 / 2
  • メッセージ「ねじ締めが正常に終了しました」が表示されます。
  • インジケーターが緑色で点灯します。
  • 確定音が鳴ります。
ファスナーが正しく締め付けられました。同じタイプの次のファスナーを直ちに続行することができます。
Image alternative
結果 2 / 2
  • メッセージ「ねじ締めを正しく終了できませんでした」が表示されます。
  • インジケーターが赤色で点滅します。
  • 警告音が鳴ります。
  • ファスナーを校正済みのトルクレンチを使用して締め付けます。

ファスナーを点検する

Hilti の製品はすべて常に更新されています、そのため本書に記載されていない製品も SI-AT モジュールによりサポートされている可能性があります。ソフトウェアと取扱説明書は常に最新の状態に維持してください。
その他の本製品用に許可されたシステム製品、最新の取扱説明書および点検指示については、 www.hilti.group | USA: www.hilti.com でご確認ください。

セグメントアンカーのファスナーの点検

「インテリジェントモード」でのセグメントアンカーのねじ締めにおいて許可書/取扱説明書に指定された規定の設置トルクが正しく適用されたことを確認するために、その都度最初と最後のセグメントアンカーを校正済みのトルクレンチを使用して点検する必要があります。この適用された設置トルクの点検は、セグメントアンカーの締付け(設置)の直後に行う必要があります。
点検トルクは当該のセグメントアンカーの設置トルクに相当し、そのアンカーの取扱説明書で確認できます。
  • セグメントアンカーのナットを校正済みのトルクレンチで増し締めします。その際に、ファスナーがさらにどれだけの角度回転できるかを確認してください。
    結果 1 / 2セグメントアンカーのナットは、規定の最大回転角を超過して回転させられることはありませんでした(< 360 °)。
    ファスナーは正しくねじ締めされています。
    結果 2 / 2セグメントアンカーのナットは、規定の最大回転角を超過して回転させられました(> 360 °)。
    ファスナーは正しくねじ締めされていません。前回の点検以降に行われたねじ締めは正しくないものとみなさねばならず、点検の必要があります。インパクトドライバー/レンチは Hilti サービスセンターで点検を受ける必要があります。

設置システムに対するファスナーの安全性を点検する

「インテリジェントモード」での接続ボタンのねじ締めにおいて許可書/取扱説明書に指定された規定の設置トルクが正しく適用されたことを確認するために、その都度最初と最後の接続ボタンを校正済みのトルクレンチを使用して点検する必要があります。この適用された設置トルクの点検は、接続ボタンの締付け(設置)の直後に行う必要があります。
点検トルクは当該の接続ボタンの設置トルクに相当し、その接続ボタンの取扱説明書で確認できます。
当該のファスナーに対して正しい施工パラメーターが適用されていることを確認してください。詳細情報は、トルクモジュールの取扱説明書およびそれぞれの製品の取扱説明書を確認してください。 Image alternative
  • ファスナーを校正済みのトルクレンチを使用して増締めします。その際に、ファスナーがさらにどれだけの角度回転できるかを確認してください。
    結果 1 / 2ファスナーは、規定の最大回転角を超過して回転させられることはありませんでした(< 180 °)。
    ファスナーのねじ締めは正しく行われました。
    結果 2 / 2ファスナーは、規定の最大回転角を超過して回転させられました(> 180 °)。
    ねじ締めが正しく行われていません。前回の点検以降に行われたねじ締めは正しくないものとみなさねばならず、点検の必要があります。インパクトドライバー/レンチは Hilti サービスセンターで点検を受ける必要があります。

モード「ねじ締め」で締め付けたねじの点検

  • 校正済みのトルクレンチを使用して、メーカーごとの規定あるいは品質規定に従って、規定締付けトルクが達成されているかどうか定期的に点検してください。

締付けモジュールを取り外す

Image alternative
  1. バッテリーを取り外します。
  2. 締付けモジュールのロック解除ボタンを押して、押した状態を保ちます。
  3. 締付けモジュールをインパクトドライバー/レンチから後方へ引き抜きます。

締付けモジュールを PC に接続する

Image alternative
  1. 締付けモジュールを取り外します。
  2. 締付けモジュール底面のカバーを開きます。
    • USB 接続ソケットに手が届くようになります。
  3. USB ケーブルのプラグ(タイプ B、USB 2.0)を締付けモジュールの USB ソケットに差し込みます。
  1. USB ケーブルの他のプラグ(タイプ A)を PC に接続します。
    • これで締付けモジュールは PC から電源を供給されます。モジュールのディスプレイに USB ロゴ(Image alternative)が表示されます。
    締付けモジュールの USB プラグを抜く場合には、USB ソケットを汚れから保護するために USB ソケット上方のカバーを閉じる必要があります。

手入れと保守

安全な作動のために、必ず純正のスペアパーツと消耗品を使用してください。本製品向けに弊社が承認したスペアパーツ、消耗品およびアクセサリーは、最寄りの Hilti センター、または www.hilti.com でご確認ください。
  • 本製品、特にグリップ表面を乾燥させ、清潔に保ち、オイルやグリスが付着しないようにしてください。洗剤、磨き粉等のシリコンを含んだ清掃用具は使用しないでください。
  • 定期的に、少し湿した布で本体表面を拭いてください。

搬送および保管

  • インテリジェント締付けモジュールの搬送および保管の際には、損傷を防止するために一緒に納品された保管ボックス、またはインパクトドライバー/レンチの本体ケースを使用してください。

故障時のヒント

この表に記載されていない、あるいはご自身で解消することのできない故障が発生した場合には、弊社営業担当または Hilti サービスセンターにご連絡ください。
ご使用のインパクトドライバー/レンチの取扱説明書に記載されている不具合解消に関する注意事項も参照してください。
故障
考えられる原因
解決策
Image alternative
メッセージ「モジュールをロックします」が表示されます。
締付けモジュールがロック解除されている。
  • 締付けモジュールをロックしてインパクトドライバー/レンチを作動させるには、ロックボタンを押します。
Image alternative
メッセージ「バッテリー温度が高すぎます」が表示されます。
バッテリーの過熱。
  • バッテリーを交換するか、冷ましてください。
Image alternative
メッセージ「バッテリー温度が低すぎます」が表示されます。
バッテリー温度が低すぎる。
  • 温度が作動温度(バッテリーの取扱説明書を参照してください)の範囲内にあるバッテリーを装着してください。
Image alternative
メッセージ「インパクトレンチ/ドライバー温度が高すぎます」が表示されます。
インパクトドライバー/レンチの過熱。
  • インパクトドライバー/レンチを冷却し、通気溝を清掃してください。
Image alternative
メッセージ「バッテリー充電が少なすぎます」が表示されます。
ファスナーを正しくねじ締めするのにバッテリーの充電状態が十分ではありません。
  • より多くの容量が充電されているバッテリーを装着します。
Image alternative
メッセージ「入力電流が高すぎます」が表示されます。
入力電流が短時間過大になった。
  • メッセージを確定するには OK ボタンを押します。
  • ねじ締め作業を繰り返してください。
  • メッセージが再表示される場合には Hilti サービスセンターにご連絡ください。
Image alternative
メッセージ「ボタン電池が空」が表示されます。
締付けモジュールの時計のボタン電池が空。
    ログファイルの日付と時刻に関するデータは正しいものであるか保証できない。
  • Hilti サービスセンターに連絡して電池の交換を依頼します。
Image alternative
メッセージ「装置エラー」が表示されます。
装置エラーが検知された。
  • 締付けモジュールを PC に接続します。
  • AT Documentation Software でエラーメモリーを読み出し、ソフトウェアの不具合解消に関する注意事項に従ってください。
Image alternative
メッセージ「記録機能が無効」が表示されます。
記録機能が無効にされている(警告メッセージのみ)。
  • 記録機能が必要な場合には、締付けモジュールを PC に接続し、AT Documentation Software で記録機能を有効にします。
  • メッセージを非表示にして締付けモジュールのスタート動作を続けるために、必要に応じて OK ボタンを押します。
Image alternative
メッセージ「メモリーが …% 使用されています」が表示されます。(このメッセージは値が 90 % 以上の場合に表示されます。)
締付けモジュールのデータメモリーは表示されているパーセント値だけ使用されている。注意: 表示値が 100 % に達すると古いデータは上書きされます!
  • 締付けモジュールを PC に接続します。
  • AT Documentation Software を使用してデータを読み出し、それをレポートに記録します。
  • 続いて締付けモジュールのメモリーのデータを削除し、空きメモリー容量を確保します。

廃棄

Image alternative Hilti 製品の大部分の部品はリサイクル可能です。リサイクル前にそれぞれの部品は分別して回収されなければなりません。多くの国で Hilti は、古い電動工具をリサイクルのために回収しています。詳細については弊社営業担当または Hilti 代理店・販売店にお尋ねください。
Image alternative
  • 電動工具、電子機器およびバッテリーを一般ゴミとして廃棄してはなりません!

RoHS(有害物質使用制限に関するガイドライン)

下記のリンクより、有害物質を記載した表を確認できます:qr.hilti.com/r4838537。
本書の最終ページに RoHS 表にリンクした QR コードがあります。

メーカー保証

  • 保証条件に関するご質問は、最寄りの Hilti 代理店・販売店までお問い合わせください。

適合宣言

この製品は適用される基準と標準規格に適合していることを保証します。本製品は、本製品用の製品とともに試験され、承認されました。
Image alternative