アンカーテスター DPG 100に関するFAQ

アンカーテスターに関して寄せられるご質問をまとめています。
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DPG 100標準セット | アンカー試験 | 修理、校正 | 試験荷重の設定 | 

DPG 100標準セット

DPG 100の本体サイズはどれくらいですか。

DPG 100本体は190x110xh62mmで、重量は3kgです。壁際から60mm以上離れた位置にアンカーボルトがあれば試験可能です。

動作原理は何ですか。

アダプターカップリングを回すことにより、アンカーボルトにかかる引張力をDPG本体で圧縮力として受け、これを本体内部の歪ゲージ(ロードセル)で検出しています。

標準セット付属のアダプターカップリングのサイズを教えてください。

アンカーテスターDPG 100標準セットにはM6、M8、M10、M12、M16、M20、M24のアダプターカップリングとめねじアンカー試験用のスレッドロッドが付属しています。
またレンチを掛ける六角二面幅は36mmでレンチも付属しています。

オプションのアダプターカップリングはありますか。

M22および3/8W、1/2W、5/8W、3/4W、7/8Wのアダプターカップリングが別売品として取り扱いが有りますので御注文いただけます。
M22およびインチサイズのスレッドロッドはご用意がありませんんのでお客様にてご用意ください。

アンカー試験

試験を行う際にコンクリートからアンカーボルトの突出長はどれくらい必要ですか。

アダプターカップリングを使用する場合、M6~M20と3/8Wは30mm以上、1/2Wは35mm以上、5/8Wは45mm以上、3/4Wは55mm以上の突出長が必要です。M22、M24、7/8Wのカップリングを使用する場合は80mm以上必要です。

アダプターカップリングを使用しない場合、ボルトの突出長が85mm以上あれば、厚めのワッシャーをDPG本体の上に置いて六角ナットを付けて締め付けることによりアンカー試験を行なうことができます。

M14やM18などアダプターカップリングの無いサイズのボルトは引張試験できますか。

アダプターカップリングに無いサイズのボルトの場合、DPG 100本体のセンターホール内径は28mmですので、このセンターホールを通るボルトサイズで突出長が85mm以上であれば試験を行なうことができます。

突出長が短い場合は高ナットなどでボルトを延長して同様に行なうことが可能です。

溶融亜鉛めっきのボルトは試験できますか。

標準のアダプターカップリングを溶融亜鉛めっきのボルトに使用すると、アダプターカップリングの内ねじにめっきが付着して、ボルトから外れなくなったり、ボルトのめっき厚が不足したりする恐れがありますので溶融亜鉛めっきのボルトには使用できません。

ボルトの突出長が85mm以上であれば、厚めのワッシャーをDPG本体の上に置いてボルト付属のナットを使用することで試験を行なうことができます。

異形鉄筋は試験できますか。

通常の異形鉄筋では引張試験は出来ませんが、ねじ加工した鉄筋等でナットによってDPG 100テスターに軸力を加えることができれば測定は可能です。

試験荷重まで載荷すると徐々にデジタルの数値が減少するのですが、これはアンカーが抜けているということですか。

アンカーテスター DPG 100の特性として、時間と共にデジタル数値は徐々に下がってきますが表示荷重の最大値がその時のアンカーにかけられた最大荷重となります。数値が下がる理由として最も考えられるのは、テスターが反力を取っている面の不陸です。また、載荷し続けても数値が上がらなくなった場合はアンカーが抜けてきている可能性もあります。

リング状に360度の目盛が有りますが、これは何をするものですか。

この目盛は試験荷重に達したときのアンカーボルトの変位を簡易的に測定するためのものです。
測定手順は以下の通りです。
①DPGを設置してゼロリセットしたのち、白い円盤の360度目盛をゼロ位置に合せます。
②アダプターカップリングを回して載荷し、所定の荷重に達した状態で回転角度を読み取ります。
③回転角度/360°x ねじピッチ(mm) で変位量を計算します。

修理、校正

デジタル表示がおかしい

本体に強い衝撃などが加わり、デジタル表示値に異常があると思われる場合にはメンテナンスや校正に出されることをお奨めします。また本体内蔵の電池残量が少なくなってくると誤表示を起こすケースがありますので、その場合は新品の電池に交換してください。

リセットボタンを押しても常時数値が変動するのですが…

電池残量が少ないとこの症状が出ることがありますので電池を交換してみてください。
それでも数値が安定しない場合は故障の可能性がありますので購入先を通じて修理依頼をしてください。

校正はどれくらいの期間で行なえばよいのですか。

通常では2年毎の校正を推奨していますが、使用頻度によっては1年毎に行うことを推奨します。また、測定機器について社内基準があればそれに従って校正期間を設定してください。
校正はヒルティまたは国内の第三者機関に依頼をしてください。

試験荷重の設定

試験荷重はどのように設定するのですか。

試験荷重は仕様書や設計図書の記載またはアンカーの設計荷重に基づいて設定されます。

試験荷重が設定されていない場合はどのように試験すればよいですか。

試験荷重が設定されていない場合は、試験荷重の数値として下記の数値から引用するケースが多く有ります。
1 アンカーに適用される指針やガイドラインに記載されている許容安全荷重
2 指針やガイドラインに記載されたアンカー試験荷重計算式での計算値
3 メーカーの提示する許容安全荷重
数値が明確でない場合は、設計者や監理者と協議の上、試験荷重を設定してください。

アンカー材の降伏点を越える数値、またはコンクリート破壊の予測数値を超える荷重で試験を行うとどうなりますか。

アンカーテスターDPG100で破壊試験を行うと、内部の歪ゲージ(ロードセル)が破壊する可能性がありますので、破壊試験が予測される試験荷重を設定しないでください。